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2024年のゴールデンウィークは5月2日から6日までの5日間です。大型連休に旅行に行く人もいるかもしれません。しかし、意外と知らないのが祝日の意味やルールではないでしょうか。なぜ、ゴールデンウィークが始まったのか見てみましょう。
ゴールデンウィークについて知ろう
まずは、ゴールデンウィークの始まりや名前の由来を知っていますか。『国民の祝日』の制定についてお伝えします。
大型連休はいつから始まった?
実は、国民の祝日に関する法律があります。その法律の第一条で、『よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために』国民みんなで祝い、感謝する日として『国民の祝日』と名付けることが明記されています。
1948年(昭和23年)7月20日施行の『国民の祝日に関する法律』によって9日間の休日が定められました。ゴールデンウィークの時期では、その当時、天皇誕生日(4月29日)、憲法記念日(5月3日)、こどもの日(5月5日)が国民の祝日として設けられ、大型連休が始まっています。
この『国民の祝日に関する法律』はたびたび改正され、2005年の改正で、以下のようになりました。
「第三条2 『国民の祝日』が日曜日に当たるときは、その日後においてその日に最も近い『国民の祝日』でない日を休日とする。」
祝日が日曜日にあたるときは、その日の後においてその日にもっとも近く、かつ祝日でない日を休日とすることとなりました。その結果、20年の5月6日の振替休日が誕生しています。
※電子政府の総合窓口(e-Gov)国民の祝日に関する法律 より引用
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名前の由来は
『ゴールデンウィーク』という名前の由来は諸説ありますが、最も有力なのは『日本の映画界から生まれた』というものです。
名付け親は、大手映画会社『大映』の常務取締役である、松山英夫氏といわれています。1951年のゴールデンウィーク時期に公開した映画が、お正月やお盆の時期と同様にヒットして、興行成績が良いという意味で『ゴールデンウィーク』と呼んだようです。
始めは、映画業界内での専門用語だったようですが、徐々に他の業界にも広がっていきました。しかし、現在でもNHKや一部の民放や新聞では『ゴールデンウィーク』とは呼ばずに『大型連休』で統一している傾向があります。
語源は諸説あり!意外と知らない「ゴールデンウィーク」の意味や由来
ゴールデンウィークの祝日とは
ゴールデンウィークには、四つの祝日があります。
- 4月29日(昭和の日)
- 5月3日(憲法記念日)
- 5月4日(みどりの日)
- 5月5日(こどもの日)
何の日かをあまり意識せず、休日になることを素直に喜んでいる人もいるかもしれません。この機会にそれぞれの祝日の意味や成り立ちを知りましょう。
その国民の祝日がある意義を知るだけでも、一日の過ごし方が変わるのではないでしょうか。日本国民として知っておきたい知識です。
4月29日 昭和の日
4月29日は、昭和天皇の誕生日です。1948年7月に国民の祝日に関する法律が公布・即日施行されてから、昭和が終わる88年までは『天皇誕生日』と定められていました。
その後、平成になると『みどりの日』、2007年からは『昭和の日』と移り変わっています。
1989年1月7日に昭和天皇が崩御されると、年号が昭和から平成へと変わったのですが、このタイミングでゴールデンウィークを構成する4月29日の祝日をどうすべきかという議論が起こりました。
もし、4月29日の祝日を廃止してしまうと、国民の生活に大きな影響が及ぶのではないかと危惧して、『みどりの日』として存続させるようになったのです。
『みどりの日』には『自然と親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ』という趣旨が持たされました。これは、自然を愛した昭和天皇が、生物学者としても活躍したことに由来するといわれています。
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5月3日 憲法記念日
5月3日は、1948年に制定された国民の祝日の一つで、『憲法記念日』と呼ばれています。
新しい憲法が施行された日こそ祝日にふさわしいという思いがありました。当時の各新聞社の社説にも『新しい日本の出発』と大々的に記載されています。
その憲法が、『国民主権』『平和主義』『基本的人権の尊重』という三つの柱を持っているのはあまりにも有名です。
5月4日 みどりの日
5月4日は、2005年における『国民の祝日に関する法律』の改正により2007年から変更された『みどりの日』です。
変更される前までは、昭和天皇の『天皇誕生日』だった4月29日が『みどりの日』と呼ばれていました。
しかし、第二次大戦での敗戦からの経済的復興や昭和という激動の時代を風化させたくないという思いから、4月29日が『昭和の日』、5月4日が『みどりの日』に変更されています。
『みどりの日』の命名の趣旨は、昭和天皇が在位中たびたび全国各地の植樹祭に出席して、緑化事業に力を尽くしたことや、現在も世界規模で問題視されている環境問題の重要性を強調する意味もあります。
5月5日 こどもの日
5月5日は、『端午(たんご)の節句』とも呼ばれる『こどもの日』です。『こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する』という日なので、こどもの成長を祝うだけでなく母への感謝も忘れないようにしましょう。
こどもの日は、こいのぼりを飾ったり、柏餅を食べたりします。その他にも、菖蒲湯(しょうぶゆ)に入ったり、かぶとを飾ったりする家庭もあるでしょう。
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国民の祝日の決まりを知ろう
『国民の祝日はコロコロ変わっているのでは?』という印象を持っている人もいるかもしれません。なぜ連休日数が毎年異なるのか、国民の休日との違いをお伝えします。
なぜ連休日数が毎年異なるのか
『今年はゴールデンウィークは何日あるんだっけ?』という会話がされることもしばしばあります。なぜなら、国民の祝日が日曜日に当たるときは、その直後の国民の祝日ではない日が休日となるためです。
さらに、その前日及び翌日が国民の祝日である日は、休日となります。2019年はゴールデンウィークが10連休だと話題になりました。
国民の休日との違い
先ほど触れた、『その前日及び翌日が国民の祝日である日』のため休日となった日を『国民の休日』といいます。『国民の祝日』とは違うことに注意したいところです。
2015年には敬老の日(祝日)が9月21日、秋分の日(祝日)が9月23日になったために、9月22日が『国民の休日』となったことがあります。数年に一度不定期で現れる休日です。
2024年のゴールデンウィークは?
さて、2024年のゴールデンウィークは何日あるのか、気になるのではないでしょうか。大型連休のため、旅行に出かける人もいるでしょう。2024年のゴールデンウィークについて解説します。
5月2日から6日までの5日間
2024年は5月2日から6日までの5日間がゴールデンウィークです。
- 5月2日(土曜日)
- 5月3日(憲法記念日)
- 5月4日(みどりの日)
- 5月5日(こどもの日)
- 5月6日(振替休日)
というスケジュールです。4月29日(月曜日)に昭和の日があるので、昨年の最大9連休には及びませんが、旅行に出かけたり、ゆっくり休んだりするには十分な時間があるのではないでしょうか。
有給休暇を取って大型連休にするには?
2024年でいうと、4月30日(火曜日)と5月1日(水曜日)に有給休暇を取ると最大で10連休の大型連休になります。通常の暦通りであれば、5連休です。
5連休では足りないということであれば、2日間の有給休暇を検討してみましょう。有給休暇取得日であれば、人混みがいくぶん緩和されると予想できます。
鉄道や高速道路の混雑を避けられるとストレスがだいぶ減りますので、早めに計画的な休暇を考えてみませんか。
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構成/編集部