2014年、世界有数のビットコイン取引所であったマウントゴックスが、ハッキングによるビットコインの大量流出で閉鎖された。この事件で仮想通貨は一躍有名になったが、もっと驚かされたのが2017年だ。この年、流出事件で危ない仮想通貨と思われていたビットコインが高騰。年末には年頭価格の20倍を超える史上最高価格をつけたのだ。
この高騰により「億り人」と呼ばれる仮想通貨長者が大量に生まれたが、現在の仮想通貨はどのような状況になっているのか? この記事では、何かと実態がわかりにくい仮想通貨と、その今後について解説していく。
【目次】
1.どうしても危ないイメージの拭えない仮想通貨、今後の見通しは?
3.ビットコインだけじゃない! 今後、伸びる仮想通貨はどれだ?
5.仮想通貨は今後普及すること間違いなし! 今のうちから勉強しておこう
どうしても危ないイメージの拭えない仮想通貨、今後の見通しは?
【参考】
バブルは再びやってくる?初心者のための仮想通貨の始め方
https://dime.jp/genre/650375/
1年前、バブル到来で〝億り人〟が続出した仮想通貨が教えてくれたこと
https://dime.jp/genre/646497/
仮想通貨が生んだ「億り人」ってこんな人!?
https://dime.jp/genre/554717/
マウントゴックスやコインチェックといった取引所からの流出事件もあり、価値の高騰や暴落が話題になることも相まって、仮想通貨は「なんとなく危ないモノ」と思われている。そのイメージどおり、現在はその99%が投資対象と言われており、ギャンブル性が高いのは事実だ。ほとんどが投資目的なら、はたして「通貨」なのかも疑問に思えるが、日本国内はもちろん、世界中で次々に取引サービスを開始する企業が現れ、今後を期待させる話題には事欠かない。
ポジティブな話題も多いその背景には、世界的なキャッシュレス化の動きがある。仮想通貨は、家電量販店やコンビニのポイントなどと同じく、「デジタル通貨」というカテゴリーに分類される。われわれが通常使っている政府発行の紙幣や硬貨は、「法定通貨」という名前でデジタル通貨とは区別されているが、いずれは法定通貨もデジタル化されることがほぼ確実なのだ。
通しナンバーや透かし、ホログラムなどさまざまな技術で偽造に対抗してはいるが、紙や金属の通貨ではセキュリティに限界がある。実際、発行されている法定通貨の多くがブラックマーケットで流通しており、そのセキュリティの低さが裏社会を増長させる一つの原因となっている。
ハッキングによる流出などの事件もあるが、デジタル通貨のセキュリティの高さは、紙のそれとは比較にならない。世界の多くの政府は法定通貨をデジタル通貨へと移行させるべく、着々と準備を進めている。仮想通貨も、今後着実にその勢力を拡大させていくはずだ。
仮想通貨の現在の市場規模は? 今後も伸びていくのか?
2018年時点での仮想通貨の市場規模は、30兆円と言われている。ピークであった2017年には80兆円あった市場規模が、一気にしぼんだ格好になった。
この傾向を見て「仮想通貨は終わった」という発言も多く聞かれるようになったが、先に述べたとおり、世界的なキャッシュレス化の動きは止めようがない。ある仮想通貨ヘッジファンドのCEOは、2028年には4000兆円の市場規模になると発言し、米国の有名ベンチャー投資家は2033年に8800兆円の市場規模になると予想している。現在の株式市場の時価総額は9500兆円。単純に比較してよいモノではないが、いずれは株式市場に並ぶ市場になるという予想だ。
ただし、これには課題も残る。多くの人が使えるようにするには、専門知識を必要とせずに使える、実用的な物にしなくてはならない。また、政府や特定の政党が恣意的なコントロールをしないように、世界基準での統一性を保つ工夫も必要になってくるだろう。
【参考】
バブル崩壊後の仮想通貨はどうなるのか?
https://dime.jp/genre/621342/
仮想通貨はどうなる?アフター・ビットコインの世界を読み解く
https://dime.jp/genre/558009/
ビットコインだけじゃない! 今後、伸びる仮想通貨はどれだ?
現在流通している仮想通貨の種類は、1500以上とも言われている。ビットコインだけが、流出事件のせいもあって有名になってしまったが、今後伸びるであろう仮想通貨にはどのようなものがあるのだろうか? 様々な意見があり一概に言うことはできないが、以下の3つは聞いたことがある人も多いのではないだろうか?
リップル(XRP)
American ExpressやMUFG(三菱UFJフィナンシャル・グループ)のほか、多くの金融機関が国際送金の手段として採用する予定の仮想通貨。ブロック生成速度が早く、トランザクション処理が早いという特徴を持つ。現在、有名なビットコインや下に紹介するイーサリアムは、トランザクション処理が遅く、多大な取引量に追いついていけるかが不安視されている。
イーサリアム(ETH)
ビットコインに次いで、時価総額の高い仮想通貨。弱点であるトランザクション処理のアルゴリズムをPoW(Proof of Work)からPoS(Proof of Stake)に変更して、処理速度を上げる予定となっている。またスマートコントラクトという機能を実装していて、契約書の改ざん防止などに強い特徴を持っている。
アイオータ(IOT)
ほかの主要な仮想通貨と違い、アイオータはブロックチェーンを使わない。代わりにTangleと呼ばれるシステムを採用していて、送金の際に手数料がかからないという特徴を持つ。これにより少額の送金にも使われることが期待されている。
【参考】
「主要コイン」で手堅く、「ICO&草コイン」で大儲け!?バブル崩壊後の仮想通貨の攻め方
https://dime.jp/genre/608304/