■広島と岡山の接続は重要だが
新山口から指定席の乗客が徐々に増えてゆく。広島で〈のぞみ130号〉東京行き、〈さくら550号〉新大阪行きに接続するので、それに乗り換えるか、改札を通過するのだろう。山陽新幹線は、東海道新幹線より沿線人口が少なく、日中の“山陽〈こだま〉”は毎時1往復なので、同一ホーム乗り換えができる広島、岡山の接続は、ある意味「生命線」といえる。接続が良好でなければ、ほかの交通機関に流れてしまうのだから。
新岩国は錦川鉄道〔清流新岩国駅〕の乗換駅。国鉄岩日線時代に御庄駅として開業し、のちに山陽新幹線新岩国駅も開業したが、同一駅として扱われなかった。現在だと、JR北海道 北海道新幹線の奥津軽いまべつ駅、JR東日本津軽線の津軽二股駅が該当する。
その後、岩日線は特定地方交通線に指定され、1987年7月25日に第3セクターの錦川鉄道が引き継いだ。同社は2013年3月16日に「御庄」を「清流新岩国」に改称し、山陽新幹線乗換駅をアピール。しかし、JR西日本は車内放送でも、「錦川鉄道はお乗換えです」と案内せず、“市販の時刻表に任せたまま”の姿勢に首をひねりたくなる。
12時49分着の広島で10分停車し、先述した2つの列車に道を譲る。ホームには、“売店コンビニ”のセブン-イレブンがあり、品切れがなければ飲食類を購入できる。買い逃すと、岡山までお預けだ。
■岡山から先はガラガラ
広島でリセットに近い状態となった指定席は、三原から徐々に増え、14時20分に岡山へ。ここで26分停車し、〈ひかり474号〉東京行き、〈のぞみ132号〉東京行き、臨時〈みずほ614号〉新大阪行きを先に通す。なお、山陽新幹線内の相生、西明石へは〈ひかり474号〉東京行き、姫路、新神戸、新大阪へは〈のぞみ132号〉東京行きが先に到着する。
指定席に乗車した乗客の多くは、岡山で降り、上記列車のいずれかに乗り換え、もしくは改札を通過した模様。車内はガラガラで、まるで回送列車に乗っているかのよう。この先、乗客が増える見込みはなさそうだ。