■500系〈こだま〉は6号車指定席がオススメ
500系は〈こだま〉に転用されても、スーパースターであることに変わりない。
山陽新幹線博多から、500系の〈こだま740号〉新大阪行きに乗る。この列車の始発駅は博多南線博多南で、ここから上記列車に変わる。12分停車し、九州新幹線〈つばめ318号〉の到着を待つ。
11時05分に発車すると、窓に付着した雨を飛ばすほどのスピードで快走。最高速度が300km/hから285km/hに落ちたとはいえ、「速い」ことに変わりない。
私が乗車する6号車指定席は、元グリーン車。若干質を落とすことで普通車化された。とはいえ、坐り心地のよさは変わらず、終点まで5時間09分も過ごせるのは、究極の贅沢かもしれない。
小倉に到着すると、6号車の乗客が増える。ビジネスマンが多く、荷棚にキャリーバッグが載せづらい様子だ。取材1か月前と今回の“山陽〈こだま〉”は指定席の乗車率がよく、3両設定したことに納得いく。
500系はトンネル微気圧波低減のため、先頭車の先頭部長さは15メートル、車体断面は小断面積化(10.2平方メートル)を図り、円形の車体となった。特にトイレや公衆電話ボックスは、圧迫感がある。
このため、先頭車は天井が徐々に低くなり、乗務員室側に乗客用の乗降用ドアが設置できなくなったほか、荷棚に荷物が載せづらくなった。大きな荷物は「載せた」というより、「なんとか入れた」という感じで、気をつけないと天井の室内灯を壊しかねない。また、一部の席では、通路寄りに荷物置きを設けた。