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離婚した後の名字を旧姓に戻すか、結婚した時の姓を継続するか、迷った時のために覚えておきたいこと

2022.10.18

■連載/あるあるビジネス処方箋

 直近の3回で、離婚と再婚をテーマに記事を書いた。1回目2回目で離婚と再婚を視野に入れた生活をする女性を、3回目で離婚の相談を受ける社会保険労務士・ファイナンシャルプランナーの女性を紹介した。

1回目の記事は、こちらから。
2回目の記事は、こちらから。
3回目の記事は、こちらから。

今回のテーマは、離婚した後の名字について。特に女性の場合、例えば離婚後に旧姓に戻すか、あるいは離婚前の夫の姓のままとするか、と判断をせざるを得ない時がある。会社員の場合は、同じ職場や取引先などの目もあり、厄介な場合があるかもしれない。

進歩的な会社には旧姓使用制度があり、結婚後、人事部に届け出をすると旧姓のまま勤務ができる場合がある。そのような制度がなくとも、社内では旧姓のままのケースも少なくない。とはいえ、依然として女性には煩わしいものなのかもしれない。そこで、今回は弁護士の和泉貴士さん(弁護士法人まちだ・さがみ総合法律事務所)に、2021年に取材を試みた時のことを紹介したい。

私がまず伺ったのは、名字に関しての法律論、特に結婚後や離婚後のことだ。和泉弁護士は、こう答えた。

「結婚したことで名字を改めた人が離婚をすると、法律上は婚姻前の名字(旧姓)に戻ることになるんです。離婚後も結婚時の名字を使う場合、『婚氏続称制度』を利用し、離婚の日から3か月以内に役所に『離婚のときに称していた氏を称する届』を提出すれば結婚していた時の名字を名乗ることはできます。

旧姓に戻すか、結婚時の姓を継続するかは、実際はそれぞれの方のお考えや家庭の事情により、対応がわかれます。私のもとへ離婚の相談に来る方の中には、離婚後も姓を旧姓にしない場合があります。例えば、小学生のお子さんがいる女性が離婚後の姓をどうするべきか、と悩んでいました。

婚氏続称制度のことを知り、役所へ届けをしてお子さんが大学を卒業するまでは結婚していた時の姓のままでした。その後は家庭裁判所に申し立てを行い、旧姓に戻したんです」

確かに、こういう制度があると、離婚をした女性は多少、立場が守られるのかもしれないが、会社員である場合、人事部などには離婚したことを伝えざるを得ないのではないか、と思う。そのことを和泉弁護士に問うと、「離婚し、名字を変える場合はその旨を会社に言わざるを得ない」と答えた。

「戸籍上、名字が変わったことを人事や総務に言わないと、健康保険や源泉徴収などを始め、公的機関の各種書類の手続きにおいて個人が特定できなくなるため、不備が生じることがあります。これは、名字を変える場合に男女を問わず問題となります。

離婚後、戸籍の上でも結婚時の姓を使う場合は、個人の特定上は特に問題が発生しないので、名字が変わる場合と比較すれば少ないです。名字が変わらなくても、健康保険の脱退手続きが必要になるケースはあり得ます。従って、戸籍上も結婚時の姓を使う場合は離婚したことを会社に伝える必要がないケースもあります」

次に伺ったのは、社内において離婚や再婚の話が噂などとして伝わるのではないか。その情報源が人事や総務、あるいは直属上司などの場合があるのではないか、ということ。

和泉弁護士は、人事や総務に伝えることで生じる問題も指摘する

「本来はあってはならないのですが、離婚した旨を会社に伝えると、社内で噂として広がる場合があります。私は、個々の社員のプライバシーは離婚、再婚に限らず、いかなる場合も守られなければいけないと考えています。ところが、会社員の方から相談を受けると、その職場では仕事とプライベートの線引きが曖昧になっているように感じます。

雇う側として、個々の社員のプライベートをある程度把握していたいと思うのはある意味で当然でしょう。それらの情報をまったく知らないと、プライベートに配慮した接し方や仕事の任せ方ができない時があるからです。

ただし、会社が踏み込んではいけないところがあります。雇う側、雇われる側が共有する必要のない情報もあるはずで、その典型が離婚や再婚です。会社はそのあたりを認識し、必要以上に尋ねるべきではありません。働く人もプライべートのすべてを会社に捧げることは避けたほうがいい、と思います」

これは取材者である私の見解であるが、離婚や再婚の話が浸透する職場には本来は何らかのペナルティーが課せられるべきと思う。だが、依然としてワイドショー感覚で当事者たちをおもしろおかしく見ている社員が少なくないように見える。本来は、自らの尊厳やプライドを守ろうとして生きていくその姿勢は称えられるべきものなのだが、そうはならないところに日本の企業社会のゆがみがある。読者諸氏は、どう思うだろうか。

文/吉田典史


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