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豆まきと並び、節分の恒例としてすっかり定着してきた「恵方巻き」。しかし、意外とその意味や正しい食べ方は知らないものだ。
そこで本記事では、恵方巻きの意味・豆知識から正しい食べ方までを紹介する。はたして恵方巻きには、どのようなルーツ・意味があるのだろうか。
恵方巻きとは?
恵方巻きとは、商売繁盛や無病息災、家内安全を願い2月3日の節分に食べる”太巻き(寿司)”のこと。その年の「恵方(えほう)」を向いて食べると縁起が良いとされている。
恵方とは
恵方とは、陰陽道でその年の福徳を司る神「歳徳神(としとくじん)」がいる方角。甲・己・乙・庚といった「十干(じっかん)」と、子・丑・寅などの「十二支」を組み合わせた24方位をもとに年ごとに恵方が決まっており、その方角に向かって事を行うと「万事に吉」とされている。
恵方巻きのさまざな呼び方
恵方巻きには地域や販売するお店により、幸運巻寿司・幸福巻・恵方寿司・招福巻・丸かぶり寿司・開運巻き寿司など、さまざまな呼び名が存在する。後述するが「恵方巻き」という名称が定着したのは、意外と最近のことである。
恵方巻の起源、由来は?
では、恵方巻きはどのように誕生したのか、その起源や由来について紹介しよう。
恵方巻きのルーツ
恵方巻きの起源については、「江戸時代末期」「大正初期」など、諸説が存在する。また、どのように生まれたのかについても「近畿地方発祥の風習」として知られている以外には、「大阪の船場で商売繁盛を祈願したことがはじまり」など、さまざまな説が存在し、実は現在もその詳細はわかっていない。
ただし、「恵方巻き」という名称については、大手コンビニチェーンのセブンイレブンが起源とされており、その呼び方は2000年以降に全国的な広がりを見せたという説が有力だ。
由来まつわるデマも…
恵方巻きの由来として、「遊郭のお遊びの一つ」「隠語」という説がある。しかしこれは、根拠がないとされており、どうやらデマのようだ。
恵方巻きはいつ、どうやって食べるの?
恵方巻きは、立春の前日にあたる節分の夜に食べるのが一般的だ。では、どんな恵方巻きを選び、どのように食べればいいのだろうか。
恵方巻きに使われる具材は?
恵方巻きには、縁起の良い「七福神」にちなみ、7種類の具材が用いられる。
【恵方巻きの7種類の具材】
・厚焼き卵/だし巻/伊達巻
・キュウリ/かいわれ/レタス
・かんぴょう
・シイタケ煮
・ウナギ/アナゴ
・桜でんぶ/おぼろ
ただし、時代や地域によって具材は変わり、最近ではマグロ・イクラ・サーモン・イカなどの魚介類を用いるものも多い。「縁起だけでなく美味しさも重視したい」という方は、好きな具材の入った恵方巻きを選ぶのもいいだろう。
恵方巻きの正しい食べ方
1人1本の恵方巻きを用意し、その年の恵方を向く。願い事を思い浮かべながら、無言で最後まで食べ切るのが正しい食べ方とされている。
「福や縁が切れないように」との意味から、包丁などで切らずにそのまま丸かじりするのが良い。「笑いながら食べる」「目を閉じて食べる」など、地域によって多少の違いはあるものの、「恵方を向いて」「無言で食べ切る」の2点を抑えておけば間違いないだろう。
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恵方の調べ方
先述した通り、恵方は陰陽道の十干・十二支によって決まる。歳徳神がいるとされる方角は年ごと異なるため、その年の恵方をあらかじめ確認しておこう。
ちなみに、2024年の恵方は「東北東」の方角。正しい方角を探す際には、方位磁針・コンパスを使おう。最近では、恵方を示してくれるスマホアプリも存在する。iPhoneユーザなら、iPhoneに最初からインストールされている「コンパスアプリ」を使うのもおすすめだ。
2024年の恵方巻きは早めの予約がおすすめ!
最近では、イオン・イトーヨーカドー・ゆめタウンなどのスーパー、スシロー・はま寿司などの寿司チェーン、セブンイレブン・ローソンなどのコンビニチェーンでも恵方巻きが販売さており、日本全国どこでも手軽に購入できるようになった。
それぞれのお店ごとに、具材や大きさの異なる個性豊かな恵方巻きが販売されているので、事前に人気のものをチェックしておこう。中には数量限定のものもあるため、特別な恵方巻きで縁起を担ぎたい方は、家族の人数分を早めに予約しておくのがおすすめだ。
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文/oki