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「内なる声を信じ、自らの思いに純粋に従う」大谷翔平の素顔

2018.07.24

[北海道日本ハムファイターズ]
野球が持っている本質を二刀流を通して体現した

 そんな姿を目にし、かつて北海道日本ハムファイターズの栗山英樹監督が残した言葉を思い出した。

「走塁って、選手の野球観がすごく出ると思うんです。走る姿、全力疾走する姿に野球観が見えやすいと思うんですけど、僕は最初のキャンプの紅白戦で『大谷翔平の本質』を見たような気がしました。

 一塁を回って急に加速してツーベースヒットにしてしまった時です。その走塁を見て、僕は『(投打)2ついける』と思いました。例えば、チームがまだ負けていない。だから、最後まで全力を尽くす。そういう姿も常に見せてくれたし、野球が持つ本質を彼は体現し、実践してくれていた。それこそが大谷翔平だと僕は思っています」

 日本プロ野球での5年間では、何度もそんな瞬間を見せてくれた。例えば、チームが大差で負けている状況での試合終盤。「バッター・大谷」が、打って一塁へヘッドスライディングを試みたゲームがあった。僅差の展開であれば、そんなプレーが思わず出ても不思議ではない。ただ、大差で負けている状況でも最後まで全力を尽くし、諦めない姿を見せた。「ピッチャー・大谷」のことを考えれば、ヘッドスライディングによる右手の怪我も怖い。それでも本能のままに、純粋な野球少年のように、大谷はプレーするのだ。

 かつて、高校時代の恩師である花巻東高校の佐々木洋監督はこう語ったことがある。

「そういう姿が大谷なんですよね。高校時代と変わらないところ。プレー自体はどんどん進化していきましたが、変わらないそういう姿勢を見てうれしくなったのを覚えています。人間的なところや気持ち的なところは不変なんですよ」

 どこまでも純粋に野球を追い求める姿勢。加えて、そこにある「楽しさ」を求めるために、自らの技術を高める過程において探求心と向上心を常に持ち続ける。渡米前の昨年12月、彼はこんな言葉も残している。

「自分がバッティングでもピッチングでも日本でトップだと思っていません。そもそも、トップになったから(メジャーに)行くという発想自体がありません。僕は、日本のトップじゃなくてもアメリカへ『行ってもいい』と思っています。そういう考えがなければ、そもそも高校からメジャーへ行きたいとは言わなかった。絶対的な実力を日本で身につけてから行くのが普通かもしれませんし、一般的に考えると『まだ行くべきじゃない』と思うんでしょうけど。

 もちろん『トップに上り詰めてから』というのはすてきだと思いますし、格好良いとも思います。でも僕は『今、(アメリカへ)行きたい』から行く。日本でも、まだまだやり残していることがあると思うんですけど、それが向こう(アメリカ)に行ってできないのかと言えばそうではない。向こうでもできることがあるし、日本でやり残していることを向こうで埋めることもできる。今行くことで、今以上のことを身につけたりすることもあると、僕は思うんです」

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