防災の取材に気持ちが高ぶった編集・テラダが、防災グッズを使って帰宅に挑戦。ちなみに「災害時はむやみに帰宅しないように」と東京都は定めている。果たして……。
◎災害時、無理して帰宅すると起きるこんなこと、あんなこと
私、編集・テラダは、これまで防災とは無縁の生活を送っていた。時折、報じられる災害のニュースを見ても「大変だな」とは思うものの、水1本すらも備蓄せず、会社から自宅までの帰宅経路も確認せず、ぼんやり過ごしていた。
しかし、雑誌「DIME」の防災特集を担当し、グッズを集め、専門家に取材しているうちに、意識の中に「防災の芽」が芽吹いた。そこで、芽に水を与えるべく、撮影した「防災セット」を使って帰宅してみることに。東京都では災害時、大量の帰宅困難者が一斉に帰ると道路に人があふれ、救助の妨げになるので、帰宅はしないことを推奨している。理由はそれだけか? 実践して確かめようと思った。
会社から自宅までは約20km。普段、歩く距離が少ない私には無理があると考え、とりあえずゴールを新宿に決めて歩いてみたが、困難な出来事が次々に起きた。そして、無理して帰ってはいけない……と心底思った。が、どうしても帰りたいならば、使える防災グッズにまつわる知恵を活用してほしい。きっと役に立つはずだ。
目指すのは約7km先の新宿
自宅方面に向かう路線の駅・新宿をとりあえずの目的地に。体力が残っていれば、その約13km先の自宅まで歩けるかもしれない……。