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【開発秘話】累計30万個以上出荷したフマキラーの『ゴキブリワンプッシュ』

2018.01.06

■連載/ヒット商品開発秘話

 夏になると虫の動きが活発になるが、その中でお目にかかりたくないものの筆頭は、何と言ってもゴキブリであろう。名前を聞いただけで鳥肌が立ってしまう人もいるはずである。

 そういう人たちにとってゴキブリ用殺虫剤は手放せないものだが、この分野で現在、勢いがあるのが、フマキラーの『ゴキブリワンプッシュ』である。特長は、すき間にワンプッシュするだけで隠れていたゴキブリが追い出され、その末に死ぬこと。これまでのゴキブリ用殺虫剤とはまったく違う新しいタイプで、世界で初めて同社が開発した。2016年8月に発売された直後から注目を集め、これまでに累計30万個以上を出荷している。

 
(左)2016年8月発売の80回分/(右)2017年3月発売の30回分

■きっかけは『おすだけベープ』

『ゴキブリワンプッシュ』の誕生には、同社が開発したある画期的な商品の存在があった。それは2008年に発売された『おすだけベープ』。部屋にワンプッシュするだけで効果が長時間持続するのが特長の蚊取りだ。しかし、『おすだけベープ』がなぜ、『ゴキブリワンプッシュ』の誕生に関係したのであろうか? 開発研究部応用開発研究室 室長の佐々木智基氏は、開発のきっかけになったあるエピソードを紹介する。

「『おすだけベープ』を発売した当時、簡単に処理できる楽なやり方を他の虫にも使えないか考えました。ただ、蚊は弱く少量の薬剤で効くため、大きい虫には効かないことが多いことから、他の虫には使えませんでした。ところが、ある社員がホテルに宿泊したとき、部屋でゴキブリを見て不安を感じたことから、偶然持っていた『おすだけベープ』を部屋中のすき間に何回も噴霧し、その後出かけたところ、帰ってきたら隠れていたゴキブリが表に出てきて死んでいたそうです」


フマキラー
開発研究部
応用開発研究室
室長
佐々木智基氏

 このエピソードから、『おすだけベープ』は何プッシュもすれば、大きい虫に効果を発揮することがわかった。この話をきっかけに、『ゴキブリワンプッシュ』は企画された。「仕留め損ねたゴキブリはすき間に逃げ込みますし、そもそもゴキブリはすき間に潜んでいます。部屋全体に効果を行き渡らせるのではなく、ゴキブリがいそうなすき間だけに噴霧すればいい、という発想に変わったのです」と佐々木氏。2010年頃から企画が動き始めた。

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