トレンドマガジン「DIME」の創刊と同時期に誕生し、今なお市場をにぎわせている〝秀作〟たち。その誕生秘話を振り返りながら長寿の秘密と〝これから〟を追った!
■「DIME」が創刊した1986年はこんな年だった!
1月−スペースシャトル、チャレンジャー号爆発事故、4月−旧・ソ連のチェルノブイリ原子力発電所事故発生、5月−英国皇太子夫妻来日、ダイアナ妃ブームなど、今も記憶に残る大きな出来事は多い。ちなみに1986年1月31日に1万3024円だった日経平均株価は12月27日に1万8701円に。いわゆるバブル景気はこの年12月から始まった。
30年前のチェルノブイリ原子力発電所事故が地球に残した傷跡は今も深く残っている。
ダイムが誕生した年、同様にニューフェイスとして市場をにぎわし、いまだ現役でいる商品たち。市場で飽きられたらそれまでという厳しい現実の中、30年たっても新鮮さを保ち続けるその裏には、絶えず進化を止めず歩んできた各メーカーの努力がある。
《FOODS》意外にも長寿商品多数!30年たっても食卓に並ぶあの食品たち
〈ヒットの秘密/FOODS編〉
食品の世界でのロングセラーは、基本的に親しみやすい味わいの商品が多い。その一方で、パッケージなどは時代に応じて進化も遂げ、新鮮さも打ち出しているのが特徴だ。
●味も辛さも本格的なレトルトカレーはここから始まった!
グリコ『LEE』
大塚食品の『ボンカレー』とハウス食品の『ククレカレー』がほぼ独占していたレトルトカレー市場に参入したグリコの『LEE』。当時の潮流だった辛さ志向を前面に打ち出して男性に訴求し大ヒット。現在も「辛さを追求した本格カレー」のイメージを牽引。
●元祖知育系スナック『ねるねるねるね』は今……
クラシエフーズ『くらべてねるねる』
粉を水で溶かし、練ると色が変わるキャンディー。化学反応を応用し、酸性やアルカリ性などの違いで色が変わる。遊びながら食べる知育菓子として注目され、発売以来累計7億食も販売し続けている。スペシャルバージョンのこの商品はパイナップル味とメロン味。
●うまさはまさにホームラン級!
テーブルマーク『ホームラン軒』
スープがうまいラーメン店をコンセプトに発売されたノンフライカップ麺。もちもちとした生麺のような食感は現在も健在。当初の味を再現した復刻版も発売中。
●スナック化したアイス、その立役者
グリコ『アイスの実』
菓子にはチョコボールやキャンディーなどひと口サイズのスナックは多いが、アイス菓子にはそれが少ないことに着目し商品化。当時はティーン向けに打ち出し、大ヒットした。