店舗拡張、事業拡大が続く中、それでもRIZAPは厳選採用を貫く。トレーナーの採用率は応募に対してなんと3.2%!そんなRIZAPが求める人材のキーワードが「ゲストに寄り添う力」だという。では、実際のトレーナーはどんな人物なのか?同社のトレーナーたちの素顔に迫った。
〜RIZAP トレーナーへの道のり〜
合格率3.2%【採用試験】
「即戦力」よりも、人柄やコミュニケーション力を重視。志望者の年齢層は20代後半が中心で、経歴は自衛官、アスリート、教員、美容師、営業職など多様だが、人と接する仕事をしていた人が多い。
[採用基準はココ!]ゲストに寄り添えるマインドを最重視。基礎的な体力さえあれば運動経験は不問。トレーニングの知識・技術などは入社後の研修でガッツリ鍛えられる。
合計147時間以上!【新人研修】
入社から1か月間(実働21日)はハードな研修の日々。トレーニング指導の実技に加え、栄養学、解剖学などの座学にも本格的に取り組む。研修後半は模擬セッションを繰り返す。
実際のマシンを使った模擬セッションでは、ゲストに達成感を与えるコミュニケーションスキルも養う。
【卒業試験・店舗でのOJT】
研修修了試験は、筆記、実技、食事指導、カウンセリングの4項目。厳しい採用試験と研修を経ても、合格率は8割程度。その後、配属先店舗でOJT(On the Job Training)を経てデビュー。
[不合格の場合は?]できなかった部分の研修を再度やり直し。合格水準にわずかに届かなかった場合でも、数日間の追加補習+追試が課される。
【トレーナーデビュー】
「多くの人がダイエットに挫折してしまう原因は、知識が間違っていたからというだけではないと思うんです。何が正しいかはわかっているのに〝続けられない〟というのが大きな理由だと私は思っています」(幕田さん)
誰もが面倒くさいとか忙しいとか、「どうせ自分は変われない」とかいう言い訳に負けてダイエットを諦めてきた経験があるだろう。
「ですからライザップのトレーナーには、ゲストに寄り添う心を身につけてもらいます。お客様は痩せてどうしたいのか、モチベーションが落ちた時にはどうしてほしいのか。そういったメンタル面のアプローチは、従来のトレーニングではあまり重視されてこなかった部分だと思います」(幕田さん)
したがってライザップはトレーナー教育を最重視。トレーニングの専門家ではなく、ゲストの自分を変えたいという目標達成のコンサルタントになるために、徹底的な教育を受けるのだ。次ページではその現場をレポートする。
〈RIZAPメソッドの生みの親〉
統括トレーナー 幕田 純さん
大学時代からトレーナー業を学び、ハンドボール日本代表も指導。RIZAP創設に携わり、メソッドを一から作り上げたひとり。