■連載/阿部純子のトレンド探検隊
◆“動いたら負け”のだらだら強力バックアップアイテム
2013年から心地よく過ごせる商品の提案をしてきたベルメゾン。とくにこの3年間は「ベルメゾンが本気で堕落を考えている」とネット上で広がり堕落系商品への期待値がアップ。
「堕落と言えばベルメゾンだよね」というのがSNSで浸透してきた。
SNSやベルメゾンの顧客レビューから、だらだらしたいという潜在的欲求は特に冬場にあることがわかり、2018年秋冬アイテムは、「堕落」のマイナスイメージを払拭してだらだらすることを前向きに考えてもらいたいと企画をスタート。裏コンセプトは「自堕落」と掲げ、自らの意志で堕落する前向きな「堕落」を支援する商品づくりを目指した。商品開発にあたり社内では「自堕落三箇条」を設定。
一、自分(個)の時間を満たすもの
すべては自分が中心。他の家族は気にせず、とにかく自分の欲望だけが満たされる環境にする。
二、動けない、動きたくない、動かない
商品を使うとどんどん堕落の世界にのめり込んでいく。そのうちに「もうここから動かない」という確固たる決意に変わる。
三、何かしらの安心感
このテリトリーに留まりたいと思うには、何とも言えない安心感が必須。
年を経るごとに増えているベルメゾンの堕落系アイテムだが、今年は対前年比2.5倍の展開数で、そのうち14型は新規開発商品。アンケートから堕落の現場としてはリビング、寝室、ダイニングが多いことが判明し、商品構成もこれらで使えるアイテムを取り揃えている(以下、価格はすべて税込)。