3大栄養素のうち、炭水化物に含まれる糖質の摂取を制限する糖質オフダイエット。糖質を控える以外、食事の量やカロリーは気にせずOKという、この夢のような減量方法について、「ロカボ」の普及に取り組む山田悟医師に話を聞いた。
◎極端な糖質〝抜き〟でなく〝適量摂取〟が成功のカギ
そもそも糖質を制限することで、どうして減量できるのか。
「食事をして血糖値が上がるとインスリンというホルモンが分泌されるのですが、インスリンが過剰分泌されると脂肪が増え、脂肪の分解も阻害される。それを防ぐには、食後の血糖値を上げる唯一の栄養素、糖質を抑えることが大切なのです」
一方でたんぱく質や脂質は血糖値上昇にブレーキをかけられるだけでなく、脂肪を燃やす筋肉となり、代謝アップにも貢献。
「食事の量やカロリーを減らすと逆に燃費の悪い、太りやすい身体になる。血糖値を上げる糖質は控えめにし、たんぱく質と脂質はカロリーを気にせず、積極的に摂ることが重要です」
気になる1食の糖質量は、20〜40gが目安。ヘルシーに見えて実は糖質の多い果物や根菜類にも注意が必要だ。
「主食の量を減らし、おかずでお腹いっぱいにする。市販の低糖質食品を活用するのも手です。そして最も大事なのは、ゆるやかに行なうこと。お酒もOK、食事を楽しむこと。それが長続きし、結果を出す秘訣なのです」
(一社)食・楽・健康協会代表理事
北里大学北里研究所病院
糖尿病センター センター長
山田 悟先生
慶応義塾大学医学部卒業。糖尿病の知見を元にゆるやかな糖質制限(ロカボ)の普及に取り組む。
コレも、アレも大丈夫!
〜ロカボ・ライフの1日メニュー〜
【朝食】朝食はお腹いっぱいしっかり食べる
パンは食パンより糖質が低いクロワッサンを、卵、ベーコンでたんぱく質を確保する。野菜は葉物にし、果物は控えめに。牛乳たっぷりカフェオレもOKだが砂糖は低糖質タイプを。
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