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労いの言葉を目上の人に伝える時の注意点

2021.09.14

『労いの言葉』は職場で疲れている相手にかけたい言葉の一つです。労いの言葉を伝える具体的なシーンや例文を押さえて、人間関係を円滑に保ちましょう。目上の相手にかけるときの注意点も知っていると、失礼な言い回しを避けられます。

職場でも使える「労いの言葉」とは?

仕事で疲れたり苦労したりした職場の人に、伝えたいメッセージが『労い(ねぎらい)の言葉』です。具体的にどのような意味を持っているのでしょうか?

労いの言葉が果たす役割も押さえて、ビジネスシーンでのやり取りに生かしましょう。

相手の労に感謝を伝える言葉

『労う』とは、大変な苦労や疲れる物事に取り組んだとき、相手の尽力や頑張りに感謝することです。1日の仕事を終えた職場の人に、労いの言葉として「お疲れさま」と声をかける人は多いでしょう。

似たニュアンスを持つ言葉に『労る(いたわる)』もあります。

『労る』とは病気の人や小さな子どもなど、自分よりも立場の弱い相手に対して苦労・頑張りを慰めることです。

療養している患者に対してなら、優しく闘病を励ますメッセージが当てはまります。職場の人の疲れ・苦労を気遣って感謝の気持ちを伝える場合は、『労る』より『労う』が適切です。

人間関係を円滑にする言葉でもある

苦労したときに労りの言葉をかけられると、うれしい気持ちになる人がほとんどです。大変なプロジェクトで疲れ切っていても、同僚や先輩・後輩の一言が活気の源になる場合もあります。

仕事では苦労したからといって、大きな成果を得られるケースばかりではありません。頑張りに見合った成果を得られないとき、目に見えない報酬がモチベーションにつながります。

一緒に仕事をしている人たちに労いの言葉をうまくかけられれば、人間関係が円滑に進むでしょう。お互いに声をかけ合うことでチーム全体が活性化し、業績を上げられる可能性もあります。

労いの言葉をかける具体的なシーン

(出典) photo-ac.com

会社で労いの言葉を正しく使うには、メッセージが生きる具体的なシーンを把握しておくのがポイントです。日常的によくあり、労いの言葉が効果を発揮する場面を二つチェックしましょう。

お礼を伝えたいとき

労いの言葉をかけたいシーンの一つが、相手の苦労に対してお礼を言いたいときです。いつも力を尽くしてくれている部下や後輩に対しては、行動を具体的に掘り下げて労いましょう。

同じ立場で仕事をしている同僚には、苦労への共感や同じ視点からのエールを送ると、より絆が深まります。定年や転職で職場を去る人に対してなら、未来の活躍を祈る言葉も含めるのがおすすめです。

フランクな話し方もできる相手であれば、雑談のような雰囲気でさりげなく伝えるのもよいでしょう。逆に上司など目上の相手に対しては、正しい敬語を心掛けて失礼のないように伝えるのが基本です。

一仕事終えたとき

プロジェクトや日常業務の終わりなど、何かを達成したときも労いの言葉をかけ合いたいタイミングです。区切りが付いたところでお互いの労に感謝できれば、次への活力にもつながります。

プロジェクトのリーダーを努めているなら、後輩や部下を集めて声を掛ける機会もあるでしょう。普段は敬語を使っていなくても、大きな仕事への労いには敬語を使うと感謝が伝わりやすくなります。

また、メンバーには成果だけでなく、努力の過程についても触れて労うと効果的です。頑張ってよかったという実感を持てるだけでなく、次もまた同じように頑張ろうと思うきっかけになります。

日常業務に対して労いの言葉をかけるなら、休憩に入ったタイミングや帰り際がおすすめです。相手も自分も手が空いている状態なら、軽い雑談にもつながって絆が深まります。

職場で労いの言葉を使うときの注意点

(出典) photo-ac.com

職場で労いの言葉を使うときは、効果的な場面だけでなく相手との関係性も考える必要があります。特に目上の相手に伝えるときは、言葉の特徴から言い回しに気を付けなければなりません。

上司や先輩を労いたいとき、覚えておきたいポイントを二つ紹介します。

上司に対しては失礼に当たる場合がある

『労う』という行為は本来、目上から目下・または同等の立場同士でするものです。上司や先輩といった目上の相手に対して労いの言葉をかけると、尊大な印象を与えてしまう可能性があります。

特に『ご苦労さま』というフレーズは目下の相手にのみ使う言葉と認識されているため、上司に対して使うのは避けましょう。『お疲れさま』であれば下から上に使っても違和感が少ないでしょう。

ただし『お疲れさま』も失礼ととらえる人はいます。上下関係に厳しい職場や敬語を気にする相手に対しては、労うニュアンスのないフレーズを使うのが得策です。

目上の人の労にお礼をしたいときの表現

いつも経営層と部下の間でプレッシャーを受けている上司には、苦労を労う言葉をかけたくなるかもしれません。しかしせっかくかけた言葉が失礼に当たると、相手のストレスを増やしかねません。

『お疲れさま』を使うのもためらわれる場合は、遠回しに労いが伝わる言葉に置き換えるのがおすすめです。フォローしてくれたなら感謝のフレーズを、疲れている様子なら気遣いの言葉をかけます。

相手の仕事ぶりを見た後であれば、「勉強になります」「見習って精進します」など尊敬を表す言葉もよいでしょう。

感謝や尊敬を伝えると絆が深まるだけでなく、自分の内面を見直す意識にもつながります。

職場で使える労いのフレーズと例文

(出典) photo-ac.com

労いの言葉が役立つシーンや注意点を踏まえて、実際に使うためにフレーズ別の例文も確認しておきましょう。相手の立場と伝えたいニュアンスを考えて言葉を選ぶのがポイントです。

普段のあいさつにも使える「お疲れさまです」

社内で距離が近い相手なら、基本的には立場を問わず使えるフレーズです。

廊下ですれ違ったときや帰り際など、普段のあいさつとしても使えます。同僚や部下に対してなら『ご苦労さまです』もOKです。

  • プロジェクトが成功したのは、○○さんのおかげです。本当にお疲れさまでした。
  • ○○さんの追い上げで今月の売上目標を達成できそうです。ご苦労さまです!(目下や同僚に)

敬語を気にする上司には避けた方が無難ですが、距離感が近いなら失礼には当たりません。相手が実際に経験した苦労や頑張りに触れ、もらってうれしくなる労いの言葉をかけましょう。

部下や同僚に感謝を伝える「助かります」

立場が下か同等の相手を労いたいときは『助かります』というフレーズが役立ちます。ただ「力を貸してくれて自分の負担が減った」というやや上からの意味合いがあり、目上の相手には使えません。

同僚や部下・後輩に感謝を伝えるときは、次の例文を参考にしましょう。

  • ○○さんのおかげでいつも仕事がスムーズに進んでいます。本当に助かっています。
  • 先日の商談ではサポートしていただき、大変助かりました。

『大変』『非常に』など強調の言葉を付けると、感謝する度合いを大きく表せます。毎日続いている事柄に対しては現在形で、すでに終わった出来事への感謝は過去形で伝えるのが適切です。

取引先や目上の相手に「ありがとうございます」

取引先や来客・関係性の近くない上司には、労いのニュアンスを含まない感謝の言葉を選びましょう。『ありがとうございます』はシンプルでありながら、上から目線になる心配がないフレーズです。

紹介する例文のように他の敬語も整え、失礼がないように気を付けましょう。『感謝いたします』とも言い換えが可能です。

  • 先日のイベントは○○様のおかげで、大盛況の結果となりました。お力添えに感謝いたします。(取引先に)
  • 本日は天候が悪い中お越しくださり、誠にありがとうございました。(来客が帰った後のメールで)
  • ○○さんにはいつも助けていただき、本当にありがとうございます。(上司や役員など目上の相手に)

来社した人に対して伝えるときは、現在形と過去形に注意が必要です。来社中のときは『来た』という動作は過去でも、現在形を使います。

『感謝申し上げます』はより丁寧で、改まったメールや文書でも使える表現です。状況や相手との関係性に合わせて言い回しを選べれば、やり取りのバリエーションも広がります。

労いの言葉に対する返答の例文

相手から労いの言葉をかけてもらったときの返事は、『感謝する』『労いを返す』の二つがポイントです。返事もやはり相手との関係によって、適した言い回しが変わる点に注意が必要です。

特に迷いやすい上司への返事を例文で見てみましょう。

  • 声をかけていただき、ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします!
  • うれしい言葉をありがとうございます。うまくいったのは部長のご指導のおかげです。
  • いつも見ていてくださるので、勇気を持って仕事に取り組めます。こちらこそ、ありがとうございます。

声をかけてもらったこと自体への感謝を伝える、相手のサポートを具体的に取り上げるといった対応が好印象です。「何もできていません」などと卑屈にならず、素直に受け止めましょう。

構成/編集部

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