お盆の時期は祭りも多い
夏祭りのイメージが強い盆踊りですが、お盆に関する恒例行事の一つでもあります。15日に実施されることが多いのは「霊と過ごす最後の夜を盛大にもてなそう」という趣旨があるからです。今はある程度の時間でお開きになりますが、夜通しで行われていた時代もありました。
盆踊りはもともと念仏踊りだった
盆踊りのルーツとされているのが、お盆にあの世から帰ってきた先祖を供養するために行われてきた『念仏踊り』です。平安時代に空也(くうや)という僧が始めた『踊念仏』が仏教儀礼として広まり、鎌倉時代に一遍(いっぺん)が民衆に取り入れやすく、太鼓や鉦(かね)の音をバックに踊りながら念仏を唱えるという民俗として広めました。
一心に踊りに集中することで煩悩を捨てられるとも考えられ、農業儀礼とも合わさり先祖供養の意味も持つようになりました。
鎌倉時代からすでに、衣装の華やかさ・振付・音楽・道具などにも力を入れており、芸能としての側面も持つようになります。念仏踊りが全国に広く知れ渡ると、大阪府八尾市の『河内音頭』や徳島県徳島市の『阿波踊り』など、地域特有の盆踊りに発展したといわれています。
豊作祈願の側面も
日本は古くから生活の中心に農業があったことから、盆踊りの目的に豊作祈願や雨ごいといった農業に関する願いも含まれています。豊作を願うと同時に、自然の恵みに感謝する行事でもあったようです。
現在も受け継がれている豊作祈願の盆踊りに、岡山県の蒜山(ひるぜん)に伝わる『大宮踊り』があります。『まねき』や『てんこ』という編みがさや頬かむりなどで変装した一団が登場するという一風変わった盆踊りです。
盆踊りは多くの人が集まる大きなイベントということで、男女が知り合う場や娯楽としても親しまれてきました。村の結束を強めることにも一役買っていたと考えられています。
お盆休みの各機関の営業、交通機関はどうなる?
お盆は祝日ではなく平日の扱いとなるため、お盆休み期間中の各種交通機関や銀行、役所などは通常営業であることが多いでしょう。
電車やバス、公共機関のダイヤは通常通り運行
電車やバスなどの公共交通機関は、お盆休み期間中でも平日なら平日ダイヤ、週末なら週末ダイヤで運行するのが一般的です。
ただ、交通機関ごとに、お盆休みは土日祝日ダイヤで運行することを決定している場合もあります。帰省を予定している方やお盆でも出勤しなければならない方などは、利用する交通機関の発表を確認しましょう。
銀行や役所は通常通り営業
銀行については、「土曜日と日曜日、年末年始を休日とする」銀行法という法律があるため、お盆でも祝日と週末を除いて、お休みにはなりません。ATMも通常通り利用することができます。
また区役所や市役所などの役所についても、従来の開庁時間通りに業務が行われます。
構成/編集部