茅の輪くぐりが行われる東京の神社
茅の輪くぐりは神事の定番の一つですが、どの神社でも行われているわけではありません。東京にある、茅の輪くぐりで人気の神社を紹介します。
縁結びで有名な東京大神宮
東京大神宮は、伊勢神宮の遥拝殿です。三重県にある伊勢神宮への参拝が簡単ではなかった江戸時代に、伊勢神宮の遥拝殿として創建されました。御祭神は伊勢神宮と同様で、日本の総氏神である天照皇大神と、農業や衣食住の守護神の豊受大神です。
6月30日の茅の輪くぐりは、通常午後4時から行われていますが、事前に確認すると安心です。また、茅の輪くぐり以外にも数多くの季節のイベントが行われています。縁結びの神様としても有名で、パワースポットとしても人気があります。
JR中央線・総武線・南北線・東西線など各線の『飯田橋駅』から徒歩5分程度とアクセスが良いのも魅力です。
- 名前:東京大新宮
- 住所:東京都千代田区富士見2-4-1
- 電話番号:03-3262-3566
- 公式HP
神田祭でお馴染みの神田明神
神田明神は、730年に創建された歴史ある神社です。御祭神は、縁結びの神様である大己貴命(だいこく様)、商売繁昌や開運招福の神様である少彦名命(えびす様)、除災厄除の神様の平将門命(まさかど様)です。
神田明神は、江戸時代から日本三大祭といわれている神田祭で有名です。2年に1度行われており、国内外から多くの観光客が訪れています。
神田明神の茅の輪くぐりは、午前と午後の2回行われており、誰でも自由に参列できます。なお、神田明神茅の輪くぐりをするときは、『水無月の夏越しの祓する人は 千歳の命のぶというなり』を唱える風習があります。
- 名前:神田明神
- 住所:東京都千代田区外神田2-16-2
- 電話番号:03-3254-0753
- 公式HP
パワースポットとして人気のある日枝神社
日枝神社は、江戸幕府の初代将軍である徳川家康とゆかりの深い神社です。徳川家康が江戸城に居城するに当たり「徳川歴朝の産神」として崇拝した神社なのです。敷地内の宝物殿には、国宝や重要文化財など、徳川家ゆかりの宝物が数多く展示されています。
また、日枝神社は、仕事運アップや商売繁盛、縁結び、安産祈願のご利益がある神社として知られています。日本有数のパワースポットの一つとされています。
茅の輪くぐりは、午後3時より行われる予定ですが、混雑が予測されるため、早めに出掛けるようしましょう。
- 名前:日枝神社
- 住所:東京都千代田区永田町2-10-5
- 電話番号:03-3581-2471
- 公式HP
茅の輪くぐり以外にも
大祓で有名なのは、茅の輪くぐりだけではありません。茅の輪くぐり以外の行事や行事食を紹介します。
形代を使い身を清める
大祓を行う神社では、『人形流し(ひとがたながし)』と呼ばれる儀式を行うところもあります。これは、人形に自分の身代わりになってもらい、穢れを払うという儀式です。
人の形に切り抜いた『形代(かたしろ)』と呼ばれる紙に、自分の名前と生年月日、または年齢を記載し、息を吹きかけることで穢れが人形に移るとされています。この人形を川に流す、もしくはお焚き上げしてもらい、厄払いができるという物です。
神社によっては、茅の輪くぐりではなく、人形流しの儀式だけを行うところもあります。また、七夕が近く、形代の代わりに短冊を使用したり、環境保護のために水に溶ける紙を使ったりすることもあるようです。
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夏越大祓に食べるお菓子
夏越の祓に食べる定番の和菓子もあります。『水無月』と呼ばれる物で、三角形のういろうの上に小豆がのっています。
かつて『氷の節句』と呼ばれる行事があり、氷を口に入れて暑気払いをする風習がありました。しかし、当時、氷は高価で、庶民には手の届かない物だったのです。そこで、氷の代わりに三角のういろうを使う菓子が作られるようになったといわれています。
また、小豆は邪気祓いになるとされていました。つまり水無月は、邪気祓いと暑気払いの意味がある行事食なのです。
水無月は、かつて主に京都で食べられていましたが、現在は東京でも売られています。茅の輪くぐりに行けない人は、水無月を食べて昔ながらの行事を楽しむのも良いのではないでしょうか?