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2024年の夏至はいつ?そもそもどのようにして始まった?

2024.05.15

『夏至』という言葉は知っていても、夏至がいつでどんな日なのか知らない人もいるのではないでしょうか?四季がある日本では、四季折々の風習や行事があります。日本における夏至の定義や由来・風習などを知り、季節の移り変わりを楽しみましょう。

夏至はいつ?どんな日?

『夏に至る』と書いて夏至というように、夏至を過ぎると本格的な夏になります。まずは日本において夏至がいつでどんな日なのか見ていきましょう。

1年で最も昼が長い日「夏至」に食べる行事食とは?

1年でもっとも太陽の位置が高い日

夏至に限らず春分・秋分・冬至は、天体の動きと深い関係があります。地球は太陽の周りを一定の速度で公転しており、位置により太陽に照らされている時間の長さが異なります。

また、日照時間だけでなく、太陽の高度も変わります。夏至は地球の地軸が太陽側に傾くため、太陽の高度がもっとも高くなるのです。そのため、夏至の正午前後に地面に見える自分の影は、1年でもっとも短くなります。

このように1年を通して地球と太陽の位置関係が変わることが、四季の変化につながっているのです。

日照時間がもっとも長くなる

前述の通り地球と太陽の動きにより、日照時間と太陽高度が変わります。夏至は1年でもっとも太陽の位置が高くなるため、日照時間が一番長い日です。

冬至は逆に太陽高度が低くなり、日照時間が一番短い日です。春分と秋分は地球の地軸が太陽と平行になるため、昼と夜の長さが同じになります。

夏至はちょうど梅雨時期のため、日照時間が長く感じられないこともありますが、冬至の日照時間と比べると東京で約5時間ほどの差があります。

なお、1年でもっとも日照時間が長い夏至は、日の出の時間も一番早いと思われがちですが、必ずしもそうとは限りません。

毎年6月21日〜22日

夏至は、毎年同じ日と決まっているわけではありません。実際に2019年の夏至は6月22日でしたが、2024年は6月21日です。

これは地球が365.26日で公転しており、1年が365日とする暦との間にズレが生じるためです。

日本での夏至の由来と始まり

日本の夏至は、そもそもどのようにして始まったのでしょうか?夏至の由来について紹介します。

夏至は二十四節気の一つ

明治5年まで日本では、中国から伝わった『太陰太陽暦』が使われていました。江戸時代に天文学の知見が広がり、暦と実際の天体の動きのズレが指摘され、そのズレを解消するために暦の変更が何度が行われます。

そこで使われるようになった暦が、カレンダーなどで目にすることもある『二十四節気(にじゅうしせっき)』です。二十四節気では、1年の太陽の動きを15度ごとに24等分に分けています。

夏至をはじめ春分・秋分・冬至は、24個に分けられた季節の一つなのです。

季節の移り変わりを感じられる

二十四節気は広く知られている四季よりも、より細かく季節が分けられています。そのため、季節の移り変わりをより深く感じられるのが魅力です。

例えば、春は立春(りっしゅん)・雨水(うすい)・啓蟄(けいちつ)・春分・清明(せいめい)・穀雨(こくう)があります。梅の花が咲き始める立春から、春の雨が降り始め種まきなど農作物の準備をする穀雨という具合です。

夏は、5月初旬の新緑を楽しめる立夏(りっか)から、日照時間がもっとも長い夏至を過ぎ、夏の暑さが本格化する大暑(たいしょ)までになります。

また、春分の日や秋分の日といった祝日や季節のイベントの開催など、二十四節気は現代の私たちの生活と深い関わりがあります。

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農業と密接な関係を持つ

二十四節気は、毎年同じ時期に同じ季節が巡ってくるため、古くから農業にも用いられてきました。農作業をする上で大切な目安になっているのです。

田植えは『夏至の後に始め、半夏生の前に終わらせる』というのが基本です。『半夏生』は、夏至から数えて11日目のことです。この期間を過ぎると、秋の収穫に悪影響がでるといわれてきました。

このように農家にとって半夏生は特別な日であるため、神棚にお供え物をしたり、田の神に感謝する行事が行われたり、各地でさまざまな風習が残っています。

夏至の風習や食べ物はある?

夏至は、春分・秋分・冬至とともに広く知られています。しかし、夏至の風習や食べ物について知っている人は少ないのではないでしょうか?

特別な習慣は残っていない

全国的に広く残っている夏至の風習や食べ物はありません。その理由については、夏至から半夏生までは田植えの時期で忙しかったからというのが一般的な見解です。

ただし、各地方では田植えの終わりを祝う行事や豊作を願う行事が行われており、それが風習として残っています。例えば、関西地方ではタコの足のように稲が根付くようにとタコを食べる習慣があります。

また、福井県では『半夏生鯖(はんげしょうさば)』と呼ばれる焼き鯖を食べ、奈良県では小麦とモチ米、きな粉を使った『半夏生餅(はんげしょうもち)』が食べられています。

二見興玉神社の夏至祭が有名

夏至には、世界各地でさまざまな行事が行われています。日本では三重県の二見興玉神社で行われる『夏至祭』が有名です。

二見興玉神社のある二見浦は、伊勢神宮参拝の前に、その浜で禊(みそぎ)をしてからお参りするという『浜参宮(はまさんぐう)』という習わしがある場所で、太陽がもっとも高くなる夏至に、二見浦正面にある夫婦岩の間から昇る朝日を浴びて身を清めるのです。

二つの岩がまるで夫婦が寄り添っているように見える夫婦岩は有名で、夏至前後の約1カ月間のみ夫婦岩の間から朝日が昇ります。

欧米では夏至祭が開かれる地域もある

日本のみならず欧米でも各地で夏至祭が開かれています。海外で人気の夏至祭を紹介します。

特に北欧では夏を心待ちにする人が多い

冬の日照時間が短い北欧では、太陽の輝く夏を心待ちにしており、夏至を盛大に祝う傾向にあります。

例えばスウェーデンのストックホルムでは、冬の日照時間が6時間程度と短いことがめずらしくありません。北の方では、冬に日が昇らない期間もあります。そのため、暗く長い冬が終わる夏至を心待ちにしているのです。

夏至祭はクリスマス並みに大きなイベントで、国中がお祝いムードに包まれます。サマーハウスでのんびり過ごす人も多いですが、家族や友人とホームパーティーを開いて夏の訪れを楽しむのも恒例です。伝統料理の酢に漬けたニシンやサーモン、茹でたジャガイモなど堪能するのがスウェーデン流のようです。

なお、北欧では夏至を過ぎるとどんどん日照時間が長くなり、18時間にもなります。1日中日が沈まない白夜もあるのです。

映画『ミッドサマー』は夏至祭の物語

北欧の夏至祭の物語として有名な映画が『ミッドサマー』です。不慮の事故が原因で家族を失った主人公が、大学で民俗学を専攻している恋人や友人とスウェーデンを訪れる物語です。

彼らの目的は、1日中太陽が沈まないスウェーデン奥地の村で行われている夏至祭に参加することでした。咲き誇る美しい花々や現地の人たちの陽気さに、幸せに満ちた楽園に来たように感じた主人公でしたが、次第に不穏な雰囲気に包まれていく…というストーリーです。

『ミッドサマー』を観ながら夏至を過ごすのもよいのではないでしょうか。

各地で大小さまざまなイベントが開催される

北欧の国フィンランドでは、夏至祭の時期は祝日になっており、郊外のコテージで過ごす人が多いです。湖の側で火を焚き、悪い精霊を追い払うという『コッコ』という風習があります。

また、イギリスの有名な遺跡『ストーンヘンジ』では、普段は立ち入りが禁止されている石の周辺で、夏至の夜明けにかけて儀式が行われます。夏至には遺跡の一つである高さ6mの岩と中央の祭壇石の直線状に太陽が昇り、それを見るため多くの人が訪れます。

その他にもノルウェー・ロシア・ラトビア・ウクライナ・オーストリアなどで火を焚いたり、豊作を願う儀式をしたり、大小さまざまな行事が行われています。

手軽にできる夏至の楽しみ方

全国に広く残っている風習はなくても、「季節を大切にしたい」と思う人もいるのではないでしょうか?誰でも簡単にできる夏至の楽しみ方を紹介します。

夏至ならではの食べ物を味わう

前述した各地に残る風習に倣って、夏至ならではの食べ物を味わってみるのはどうでしょうか。

例えば、関西地方では夏至にタコを食べる風習が残っています。夏至は梅雨時でムシムシすることもあるので、タコの酢の物やタコのカルパッチョなどさっぱりしたメニューがおすすめです。また、家族や友人とタコ焼きパーティーをするのも盛り上がるでしょう。

もっと伝統的な料理にこだわりたい人は、福井県の『半夏生鯖』や奈良県の『半夏生餅』を作ってみましょう。

自然の恵みや収穫に感謝しながら味わうと、また違った夏至の楽しみ方ができるのではないでしょうか。

エコを考える

世界中が地球の温暖化を懸念し、各地で地球温暖化防止のさまざまな取り組みが行われています。その一つが環境省の実施している『CO2削減 ライトダウンキャンペーン』です。

これは、日照時間がもっとも長い夏至とクールアース・デーの両日に、20時~22時まで全国のライトアップを一斉消灯する取り組みです。

また、『100万人のキャンドルナイト』という取り組みも行われています。夏至と冬至の両日に自主的に約2時間消灯するというもので、多くの人が賛同しています。

夏至は太陽と深い関係にあります。太陽によって照らされる明かりや自然に感謝し、エコを考える日にするのもよいでしょう。

夏に向けて準備をしよう

夏至は、春から夏への季節の移り変わりを感じられる時期です。夏至を過ぎたら、これから訪れる夏に向けて準備をしましょう。

例えば、食器やテーブルクロス、ランチョンマットを夏物に変えるだけでも季節感がでますし、季節の移り変わりを楽しめます。また、衣類も徐々に薄着に変わるため衣替えを始めたり、普段手が届かない場所を掃除したりして気分転換するのもよいでしょう。

季節感のある暮らしを心がけると、自然に対するありがたみや日々の生活を振り返るきっかけにもなります。

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構成/編集部

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