小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

【リーダーはつらいよ】「中小企業で重要なのはなじむこと。仲間と一緒に力を合わせて仕事に取り組むことが重要」博水社・伴秀雄さん

2019.08.16

サラリーマンとして長年磨いてきたものは何か

 これまでのサラリーマン人生で、できる上司は何人か見てきた。取引が少ない量販店に飛び込みで営業をかけ、大きな売上げを作り、さらにその量販企業のOEMの商品まで、納める関係を築いた上司もいた。

「でもな、上司を超えようと考えるな。上司はいずれいなくなる。上司の優れた面は気にせず、自分の武器となる、自分の強みを意識し磨いていけ」

 それは前職で先輩に言われた言葉だが、最近、時々脳裏をよぎる。

 中小企業で最も要になるのは何か。それは馴染むことだと伴は思っている。会社に部下に上司に馴染んで、みんなと一緒に力を合わせ仕事に取り組む。もしかしたら、それが長年磨いてきた、自分の強みなのかもしれない。最近、そう感じることがある。

「メーカー営業の最終目標は、ファンづくりだ。自社の製品のファンをどれだけ増やせるか」これも、かつての上司に言われた言葉だが、自社製品のファンを増やす努力は、直属の上司である女性社長にはかなわない。

 社長は休日でも夜中でも、得意先への挨拶回りを欠かさない。訪問先でお酒が振舞われれば、しっかりと付き合う。伴から見ると相当なオーバーワークだが、オーナーの仕事の仕方は、そういうものかもしれないと思っている。女社長は芸能人にも人脈があり、BS放送の番組に出演したり、会社の倉庫を使ってタモリ倶楽部の収録をしたこともある。これもそれも、自社製品のファンを増やすためである。

 年を重ねると、満員の通勤電車が苦痛でならない。彼は65才でリタイアするつもりでいる。それまでに大手の卸問屋への顔つなぎや、40年になるサラリーマン人生で築いた人脈をどれだけこの会社に残せるか。まだまだ、やらなければならないことがある。

 伴秀雄、64才、妻と二人暮らしだ。横浜のマンションの同じ棟には娘夫婦が住んでいる。孫にはジイジと言われる身だ。この会社を退職したら、家の近くのスーパーで週に3日ほど働くつもりでいる。

取材・文/根岸康雄
http://根岸康雄.yokohama

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年4月16日(火) 発売

DIME最新号は「名探偵コナン」特集!進化を続ける人気作品の魅力、制作の舞台裏まで徹底取材!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。