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就活でわざわざ苦労する選択をすべきでない理由

2019.07.23

 30代、40代、50代と経験を積んでいくと、職歴は恐ろしいほどに人生を左右すると気がつくだろう。40∼50代になり、社員数100人以下で、創業15年以上の会社で高学歴を誇示したところで、労働市場でそれにふさわしい評価を受ける機会はまずない。そのことに無念の涙を流す人は私が観察する限り、出版界、広告業界、IT業界などに目立つ。この世代になり、納得する転職はおそらく不可能だろう。捉え方によっては、キャリア形成において致命的な誤りをしたのだ。

 私は親のつもりで、あなたに言いたい。新卒時に、しかも好景気の人手不足の今の時代に中小企業に入社するのは実に愚かだ、と。20代後半でさっそく労働市場で軽く扱われ、低い評価を受けるのはほぼ間違いないのだ。しかも今後、多くの中堅、大企業でバブル世代(現在50歳∼50代後半)が役職定年や60歳の定年を迎える。大企業では、管理職の数が足りなくなるのは必至だ。それを埋めるために、昇格年齢を下げて、30代前半から半ばぐらいで課長になる人が増えるはずだ。それでも数が足りない場合は中途採用を行い、埋め合わせをするに違いない。

 その試験に中小企業の人がエントリーしたところで、大半が書類選考で落ちるだろう。中堅、大企業では「中小企業の人に、大企業の管理職は務まらない」と思われているからだ。実際、その通りだと私は思う。内定を与えるのはおそらく、大企業の管理職予備軍(主任や課長補佐など)になるだろう。あなたが今、大企業に入社しておけば、今後、人生の選択肢が増えることは100%間違いがない。日本の歴史上、ありえなかった労働力不足の時代が来るのに、そこで人生を逆転する可能性すらないようにしてしまうのが、新卒時の中小企業への入社なのだ。

 就職活動は大企業の場合、現時点で終盤戦かもしれないが、まだ間に合う。落ち着いて、冷静になり、調べてみよう。そしてひるむことなく、中堅、大企業にエントリーをしよう。その結果を見て、進路を考えればよいではないか。

 なお、他社となってしまうが、私は2014年∼16年に連載「あなたの学歴を教えてもらえませんか?」をネット上で書いた。経営者や会社員など40人程に、学歴や職歴をテーマにインタビュー取材を試みている。今回のコラムで書いた内容は、その頃の取材経験がモチーフの1つだ。時間がある時に、ぜひご覧いただきたい。

文/吉田典史

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