
離婚や再婚が珍しいものではなくなっている昨今。子連れ再婚をするカップルも少なくありません。しかし、子連れ再婚はお子さんの気持ちも考える必要があるので、子供がいないカップルの再婚以上に慎重さが求められます。
この記事では、子連れ再婚で必要な知識や、幸せな家庭を築くためのヒントを紹介します。
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子連れ再婚を成功させるための秘訣
子連れ再婚では、2人の想いだけでなく子供の気持ちも考え、家族みんなで幸せになるよう話を進める必要があります。
子連れ再婚を成功させるためのポイントは以下の通り。各項目については後ほど詳しく紹介していきます。
再婚前に新しいパートナーと子供の交流を深めておく
いきなり「家族が増える」と言われても、子供は心の準備ができないでしょう。交際時から新しいパートナーと子供の交流を深めた上で、再婚を決めるのがおすすめです。子供がある程度成長しているようなら、事前に相談した上で対面すると良いでしょう。
子連れ再婚で必要な手続きと順序を調べておく
子連れ再婚における手続きでは、いくつかのパターンがあります。どのパターンを選択するかによって、子供の名字/子供と再婚相手の法的な関係性/前夫と子供の法的な関係性が変わることもあります。再婚前に知識を得ておくと安心です。
子連れ再婚を周囲に反対されないよう説得
子供とパートナーの交流を深めておくことはもちろん大切ですが、子連れ再婚においては親・親族から反対されるケースもあります。
お互いの親への説明は早めに行い、万が一反対されてしまった場合は時間をかけて説得しましょう。
子連れ再婚同士/一方が初婚/子供が思春期……状況別の注意点は?
前述したように、子連れ再婚では子供の気持ちを考えて話を進めなければいけません。
ある日突然「ママ(あるいはパパ)や兄弟(姉妹)が増える」と言われても、受け入れがたいはず。再婚前に交流を深めましょう。
お互い子連れ再婚の場合
子連れ同士の再婚の場合、子供同士の関係性の構築も必要となるため、再婚話はより慎重に進める必要があります。
もし子供が心の準備をできそうになかったり、時期尚早と判断できる場合は、結婚の時期をずらしたほうがベター。時間をかけて少しずつ関係を作り上げていきましょう。
子供が中学生・高校生の場合の子連れ再婚は時期を考えて
子供が中学生・高校生など思春期の場合は、細心の配慮が必要です。
再婚を決める前にお子さんに相談するのはマストですが、受験の時期など子供の進路に関わるデリケートな時期に再婚話をするのは避けるようにしましょう。
もともと赤の他人だった人と暮らすことになるわけですから、子供が何かしらのストレスを感じるのは当然です。自分の子供が再婚相手や相手の子供と適度な距離を保てるように配慮しましょう。
男性あるいは女性のいずれかが初婚の場合の子連れ再婚
パートナーの一方が初婚の場合、親から反対されるというケースも少なくありません。
理由としては「相手の子供とうまくいくのか」「自分と血の繋がった孫が見られないのでは」といった不安があるからです。
そういった親の不安を解消するためにも、子供との関係が良好であることを伝えたり、実際に子供を連れて遊びに行く機会を設けてもよいでしょう。
また、子供をつくるつもりならば、その意向を親に伝えると良いでしょう。子供をつくるつもりがなければ、夫婦の考えをしっかり親に伝えた上で、時間をかけて説得することが大切です。
妊娠がきっかけの子連れ再婚で気を付けたいこと
子供と新しいパートナーとの関係の構築は時間をかけて行うのがベストですが、妊娠がわかった場合はこの限りではありません。新しい命が生まれる前に、子供に再婚と妊娠を伝えましょう。
出産直前~出産後はバタバタしてしまうので早めに手続きを済ませたいところですが、慌てて話を進めて子供の気持ちをないがしろにしてしまわないよう注意しましょう。
子連れ再婚で必要な手続き
子連れ再婚では、夫婦以外に子供の戸籍等に関しての手続きも必要になることがあります。児童扶養手当などを利用している方は、資格喪失の届出も必要です。
この記事では、戸籍関連の手続き方法について紹介しましょう。
今回は、「女性側が子連れの再婚で、結婚後は女性が男性の戸籍に入る」というケースで考えます(※前の夫との離婚後、子供の戸籍を母親の戸籍に移しているものとします)。
手続きには以下の3パターンがあり、子供と再婚相手の関係性をどのようにするかによって、必要な手続きが異なります。
[1]子供を再婚相手の養子にする。
[2]再婚相手の養子にはしないが、再婚後の戸籍に子供の戸籍を入れる。
[3]再婚相手の養子にせず、子供の戸籍も移さない。
今回の例では、再婚前は母親の戸籍に子供が入っている状態ですが、再婚すると母親は自分の戸籍から抜けて、再婚相手の戸籍に入ります。この時、子供の戸籍も再婚相手の戸籍に自動的に移るわけではないので、母親の戸籍に子供だけが残る状態に。母親は再婚相手の名字になりますが、子供は母親の旧姓のままになります。これが[3]の状態です。
子連れ再婚で、子供の戸籍を再婚相手の戸籍に移す場合
[2]の「再婚相手の養子にはしないが、再婚後の戸籍に子供の戸籍を入れる」というパターンでは、子供の名字を変更するか/母親の旧姓のままにするか選ぶことができます。
籍を移して名字も変えたい場合は、子供の入籍届を提出して子供の戸籍を新しいパートナーのもとへ移し、子の氏の変更許可申請を行いましょう。なお子供が15歳以上の場合は、本人が届出を行う必要があります。
子連れ再婚では、養子縁組しないかどうかで法律上の親子関係が変わる
再婚相手の戸籍に子供の戸籍を移しても、再婚相手と子供の間には法律上の親子関係は成立していません。
法律上の親子関係を成立させるには、養子縁組が必要になります。養子縁組をして法的な親子になると、再婚相手には子供の扶養義務が発生し、子供の名字も変わります。また子供は原則、再婚相手の財産の相続権を持つことになります。
「男性側が子連れの再婚」でも、新しい母親と子供の間に法律上の親子関係を結びたい場合は、養子縁組を行う必要があります。
養子縁組には「普通養子縁組」「特別養子縁組」の2種類がありますが、これらの違いは「実親との親子関係を残すか」です。
「普通養子縁組」は、養親とも実親とも親子関係が発生します。一般的に、再婚する時は「普通養子縁組」を選択します。
「特別養子縁組」は実親と子供の親子関係が解消され、子供は実親の遺産の相続権がなくなり、実親は子供の扶養義務がなくなります。なお特別養子縁組は「子供が原則6歳未満」「養親が25歳以上」という条件があります。
子連れ再婚で失敗してしまう原因は?
前述したように、子連れ再婚では子供の気持ちも考えることが大切です。子供のケアを疎かにしてしまうと、家族関係が破綻してしまう可能性もあります。
例えば、子供と再婚相手の関係がうまくいかない、子連れ同士の再婚で子供同士の関係がうまくいかないなど。また、「実親との面会」も原因になることがあります。別れたパートナーと子供を会わせる頻度については、子供の意見を尊重しつつ、再婚前に新しいパートナーと相談しておきましょう。
その他、周囲の反対があったり、子供に気を配りすぎてパートナーの気持ちを疎かにしてしまうことが原因になることもあります。
お金も子連れ再婚が失敗する原因の1つ
何かとお金がかかる結婚や子育て。子連れ再婚においても、お金の問題は失敗の原因になり得ます。
お金に関する話は、再婚前に済ませておきましょう。例えば相手が初婚の場合、子育てにどれくらいのお金がかかるのかを細かく話しておくことが大切です。学費や、塾・習い事にかかる費用、また別れたパートナーからの養育費はどれくらいなのかも伝えましょう。
子連れ同士の場合は上記以外に、子育てプランを話しておきましょう。それぞれの子供にかける子育て費用に大きな差が出ないよう、お互いの子育てプランを擦り合わせておくと安心です。
子連れ再婚で失敗した……すぐに離婚するべき?
万が一、子連れ再婚でうまくいかなかった時も、すぐに離婚するのはおすすめしません(※DVなど危害を加えられている場合を除く)。
例えば離婚後に引っ越すとなると、転校したり住む環境が変わったり、子供の生活に大きな影響を及ぼします。子供が心の準備をできるよう、離婚を考えはじめたら、まず子供に相談しましょう。
子連れ再婚したい! 出会いの場のおすすめは?
子連れ再婚希望者には、離婚経験者・再婚希望者向けの婚活パーティーや、結婚相談所、再婚専用の婚活サイト、「マリッシュ」のようなバツイチ歓迎の婚活アプリなど、再婚者向けのサービスがおすすめです。
この時、自分が子連れであることを仲介人に伝えたり、プロフィールに記載しておくとよいでしょう。あるいは、相手と初対面した時に早めに伝えておくことが大切です。
【参考】再婚.JP
子連れ再婚の場合、結婚式は控えたほうがいい?
子連れ再婚だからといって、結婚式を控える必要はありません。むしろ、家族の門出に何か思い出を残しておいたほうがよいでしょう。
結婚式には様々なスタイルがあり、スタンダートな「挙式+披露宴」もあれば、「挙式のみ」、「フォトウエディング」、「挙式+会費制のお披露目パーティー」など、選択肢は豊富。中にはコストを抑えられるものもあります。
また、家族旅行を兼ねた「リゾートウエディング」もおすすめです。
子連れ再婚の結婚式でおすすめの演出
結婚式の演出で子供に全面的に協力してもらうと、思い出になるでしょう。子供にリングボーイ(ガール)を務めてもらったり、子どもと一緒にケーキカットやテーブルラウンドを行うといった演出がおすすめです。
子連れ再婚ならでは! 結婚式で子供と手紙を読み合う
上記以外にも、手紙を読むシーンで花嫁・花婿と子供でお互いに手紙を読み合うという演出もおすすめ。再婚に向けて協力してくれた子供に感謝の気持ちを伝えることができますし、子連れ再婚ならではの演出にはゲストもきっと心を動かされるはずです。
【参考】控えめにすべき!?再婚カップルにおすすめの結婚式と気をつけたいポイント
子供と新しいパートナーが良好な関係を築ければ、再婚はカップルだけでなく子供にとっても幸せなイベントになります。子供はより多くの愛情を注いでもらえますし、何より親が幸せを願わない子供はいないでしょう。
家族全員が幸せになれるよう、ぜひこの記事を参考にしてください。
文/bommiy
※データは2019年6月末時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。