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社員数100人以下、創業15年以上の会社が抱えるリアルな問題

2019.06.30

■連載/あるあるビジネス処方箋

 就職活動が盛んになるこの時期、一部のメディアや識者は年中行事のごとく、「中小企業のほうが大企業よりも活躍の場が多い」などと、学生たちを煽る。なぜか、その中にはご子息を日本最大の報道機関や社員数1万人を超える大企業に就職させている人もいる。そこには大きな矛盾があるように思えるが、メディアは指摘しない。私は30年以上前から、そのような風潮には一貫して疑問視している。そこで前回前々回では、正社員数が100人以下で、創業15年以上の会社には新卒(大卒)ではエントリーしないほうがいいと書いた。今回は、その続編としたい。前回前々回をご覧になっていただくと、理解をより深くしていただけるのでないかと思う。

1、人材の質が大企業とはまるで違う

 過去40∼50年の新卒採用において、通常、このレベルの会社を「第1志望」とする学生は相当に少ない。厳しい捉え方かもしれないが、大企業や中堅企業には様々な意味で縁がなかった人材が入社する傾向がある。例えば、心身の健康、学歴や学力、協調性や規律、責任感や忍耐、コミュニケーション力などだ。これらの総合力が、同世代の上位1割以内の人はまず入らないようなゾーンとも言えよう。

 私が仕事を通じてこのクラスの会社の人たち、特に20∼30代に接すると協調性、忍耐やコミュニケーション力に何らかの課題や問題があるように思う機会が多い。少なくとも、大企業の同世代の社員たちよりも、その点では数ランクは見劣りする。おそらく、小中高、大学の集団生活の中で一定の結果(学業や運動)で残すことが十分にはできなかった人が多いのではないか、と私は見ている。

 つまり、会社という組織(特に厳格な社風や風土)で仕事をするのはもともと向いていない可能性が高い人たちなのだ。だからこそ、明確な考えもなく、数年以内に退職を繰り返したり、上司や周囲の社員と摩擦を繰り返すケースが目立つのではないか。もちろん、例外もいるのだろうが、そのような傾向があるように私には見える。実際、私が仕事をする編集者で、この規模の会社にいる人(現在3∼5人)は得てして人間関係処理能力に難があり、摩擦が絶えない。意思疎通が下手で、その意味で不器用な人たちばかりである。

 実は、このクラスの会社にパワハラが多い理由はここにあるのだと思う。協調性、忍耐やコミュニケーション力に何かの問題がある人が多いがゆえに、人間関係のトラブルが必然的に増えてくるのではないか。はっきりと断言できるのは、大企業ではまず見かけない人材が並んでいることだ。ある意味で人間関係のきしみや摩擦などに敏感で、繊細な人が精神的に疲れ、潰れるようにもなっているのだ。

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