学びたいという強い意志がありながらも金銭的に難しい場合、奨学金を利用すれば学ぶ環境を整えやすくなる。しかし、将来について回るのは、奨学金の返還、つまり返済である。
この返済が何らかの理由で厳しくなったとき、どのようにすれば良いのだろうか。今回の記事では、返済免除の申し込み方法をはじめ、返済の猶予についても紹介していく。
奨学金の返済免除には何が必要?気になる基準は?
日本学生支援機構では、奨学生であったが返済に何らかの困難が生じた場合、願出により免除されることがある。1つ目は本人が死亡し返済ができなくなった場合。そして2つ目は精神や身体の障害により労働能力を喪失、または労働能力に高度の制限を有し、返済が難しくなった場合だ。他にも市区町村が独自に実施している返還免除の制度もある。
【参照】死亡又は精神若しくは身体の障害による返還免除
奨学金の返済額、実は変更できるって知ってた?
大学独自の制度も多数。大学生の奨学金の返済免除とは?
特に優秀な成績で入学した学生には、入学金や授業料が免除になる制度を導入している大学も多い。また、入学後の業績やその他活動などの評価によって、途中から授業料が免除になることもある。
学問分野に加え社会貢献でも免除に!?大学院生の奨学金の返済免除
日本学生支援機構にある「特に優れた業績による返還免除」が代表的。奨学金の貸与期間中に特に優れた業績を挙げたものを対象として、返済が免除される。この条件としては学問分野のみならず、専攻分野に関する文化・芸術・スポーツによる活躍、またボランティアなどの社会貢献も含めて評価される。
教員になると奨学金の返済が免除される? 特別免除について
日本学生支援機構の前身である日本育英会で施行されていた「日本育英会法」の廃止に伴い、現在は廃止されている制度。以前は教育または研究の職に就いたものは奨学金の返済が特別免除されていた。
看護師になれば免除となる? 看護奨学金制度
看護師・助産師・保健師を目指す学生を対象にしている看護奨学金制度。看護学校の入学予定者や在校生を対象として、病院が学費を負担してくれるものだ。この制度の特徴として、定められた期間就業すると返済免除になる病院がある。
もしもうつ病になってしまった時…。奨学金の返済はどうなる?
日本学生支援機構では、精神的な問題により労働能力を喪失、または労働能力に高度の制限を有し、返済が難しくなった場合の返済免除を行なっている。まずは窓口に相談し、書類を準備・提出の後、審査が行われる。