奨学金の返済に猶予がもらえる「返還期限猶予制度」とは
災害や傷病、失業などの返済が困難な状態に陥った場合、返還期限の猶予をもらえる制度がある。それが、「返還期限猶予」だ。ただし、これはあくまで返済期限をずらすだけの措置だ。元金や利息の免除の制度ではない。
【参照】
返還を待ってもらう(返還期限猶予) | JASSO(日本学生支援機構)
奨学金の返済猶予の理由・種類には何がある?
返済期限猶予には、2種類あるが、ここでは「一般猶予」について言及する。一般猶予は、現時点での返還が難しい事情があるときに願い出れば、一定期間返還を待ってもらえる制度だ。
その理由は、傷病・生活保護受給中、入学準備中、失業中、経済困難、特別研究員、新卒、災害、産前休業・産後休業および育児休業、大学校在学、海外居住、今年海外から帰国、海外派遣、外国で研究中、外国の学校へ留学など。自分がどの理由に該当するかは、日本学生支援機構のサイトを確認しよう。
もしも、妊娠した時には? 奨学金返済の猶予を願出できる
先に述べた「産前休業・産後休業および育児休業」に含まれる通り、妊娠した場合には猶予を願い出られる。
奨学金の返済で困ったら、返済期限猶予の申請を検討しよう
何らかの理由で返済を延滞しそうになったら、前述で述べた制度、返済期限猶予の申請を考えよう。申請にはマイナンバーや所定の書類の提出が求められる。この審査で認められれば、猶予が与えられた期間中には、返済の必要が無くなる。
返済の猶予が与えられれば、返済できない理由となっているものに向き合いやすくなる。
奨学金の返還猶予・減額期限が迫ると日本学生支援機構からSMSが届く
日本学生支援機構では、返還猶予または減額返還の期限切れの人の携帯電話に「SMS(ショートメッセージ)」が送信される。イタズラではないので、きちんと対応しよう。
【参照】給付奨学金について返還が必要となった方の携帯電話に「SMS(ショートメッセージ)」を送信します | JASSO(日本学生支援機構)
奨学金は学びたい人を支援してくれる便利な制度だが、お金を借りている現実ものしかかってくるだけに返済の制度を少しでも知っておいたほうが将来のためになる。
今回紹介したように、自身の業績によっては、返済が免除になる制度や、一定期間返済の猶予を与えられるものもある。賢く利用して、自身の未来を切り開く糧としてほしい。
文/ねこリセット