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ラインから外れた40代、50代社員が酒の場でよく口にする言葉

2019.04.24

■連載/あるあるビジネス処方箋

 前回、「40、50代でラインから外れた社員が仕切る接待はなぜつまらないのか?」を取り上げた。今回は、このような人たちがお酒の場で口にする泣き言や愚痴、不満からその背景にあるものを考えたい。なお、この場合の「ライン」とは出世コースのことで、ここから完全にドロップアウトした人たちを意味する。たとえば、40代になっても、管理職になれない人。課長だが、部下が一人もいない場合や部員は数人しかいない部長である。

 私はフリーランスになった14年前から、この人たちと仕事をする機会が多い。年に10~15人とコンビを組む。彼らが出版社や広告会社の編集者で、私が委託を受けて原稿を書く。出世コースから外れた人たちから「接待」を受けてきた私の分析を紹介したい。

他部署の社員はほめるが、同じ部署の社員をけなす

 着目すべきは、「他部署の社員」であること。たとえば、「彼は30歳前後だが、先輩のサポートができる」などと言う。ところが、自分が在籍する部署の社員をほめたり、肯定することはまずしない。特に同世代で、役員になるかもしれない社員の話に及ぶと口数が少なくなる。

 酔いが回ると出てくるのが、ラインに乗る同世代の社員の「背景」だ。たとえば、「あいつを統括編集長に抜擢したのは社長だ。あいつらは(関係が)できている」というもの。私がその根拠を聞いた時、明確なものを答えた人は今のところいない。嫉妬心から思い込みが激しくなっているのかもしれない。

 ラインから外れる40~50代の社員が酒の場で口にする不満、泣き言、愚痴の特徴は、利害関係に敏感であること。敏感だからこそ、他部署の社員をほめるが、自分がいる部署の同僚を認めることができない。ここに、彼らの「限界」がある。つまり、自分より優れている人をたたえられない。この心の狭さゆえに、様々な機会でチャンスを失ってきたのではないか。たとえば、営業成績の高い同僚に頭を下げ、ノウハウを教えてもらうことをしなかった可能性が高い。

同業他社の同世代をたたえる

 なぜか、同業他社のことを盛んにほめる。特に業績や社員数が同規模で、ライバルと思える会社の同世代。たとえば、経済・経営分野の雑誌や書籍が主力商品の出版社が2~3社あるとする。ラインから外れた40~50代と酒を飲むと、ライバル社を徹底してたたえる。たとえば、「あそこは優秀で、(同世代の)〇〇さんは40歳で編集長に昇格した。なるべくしてなった。彼は優秀」といったもの。私はその場では意見をいわないが、どうにも胡散臭い。そもそも、ライバル社に1日も勤務したことがないのに、「なるべくしてなった」といえるだろうか。おそらく、同じ会社に勤務する社員ですら、そこまではいえないだろう。

 ところが、くどいほどに競合社の同世代をほめちぎる。私の観察では、暗に「自分を認めない会社はだめだ。少なくとも、競合社よりも見劣りする」と言いたいだと思う。あるいは、「自分は、あのライベル社の同世代の社員のように認められてしかるべき。だが、認めてもらえない」と嘆きたいのかもしれない。いずれであるのかは本人にしかわからないだろうが、酒の場で自社をこき下ろし続けることは間違いない。自らが優れていることを誇示しないと、自分が認めてもらえないと怖れているのかもしれない。

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