血液型判定と医学生?
医療現場では、血液型判定の機械があるため、医師自らが「血液型判定検査」を行うことは通常ありません。「輸血が必要な状態」即ち、ケガや病気による「血液の減少」の原因を突き止め対策する(止血など)ことを並行して行う必要があるからです。
ただし医学部の学生時代には、「血液型判定・交叉適合試験」をお互いの血管から採血し、自分たち自身で検査を行います。これは、血液と抗A血清、抗B血清を混ぜ、血液が固まる反応(凝集反応)を起こし、「抗A血清のみ凝集⇒A型、抗B血清のみ凝集⇒B型、抗A,抗B血清ともに凝集⇒AB型、凝集しない⇒O型」と判定します(オモテ試験)。
実際の判定はもう少し複雑ですが、「血液型判定検査」は医師国家試験でも毎年必ず出題されるほど重要視されています。
輸血が必要な場合、通常では同じ血液型の血液を使用します。
では救命のために緊急を要し一刻の猶予も無く、患者の血液型が判明する時間を待てない時はどうすると思いますか?
こういう時まず血液型が判明するまで、O型の血液を輸血し、(血液検査の結果で)血液型が判明したら、改めて患者と同じ血液型を輸血する、という方法が行われます。
これは、アメリカの人気ドラマ『ER緊急救命室』でも時々登場します。