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入社4年目の本音「“世の中を変える”と聞いて、熱いものがこみ上げてきた」Sansan片芝亮友さん

2019.03.06

「いらん言うてるやろ!ガチャン」

「この前、断ったやないか」「なんで何回も電話してくんねん!?」「申し訳ございません、ただ、前回と変更点がございまして…」「いらん言うてるやろ!ガシャン」と、電話を切られたり。話を聞いてもらえない。時にはボロカスに言われる。テレアポ部隊に同期3人が配属されたのですが、受注に繋がったのは僕が一番遅くて。最初の受注まで3ヶ月かかりました。

 テレアポに向いてないんじゃないか…、悩みましたね。30分早く出社し、先輩に電話対応の相手をしてもらったんです。例えば従業員300人規模の会社の総務担当で、名刺管理に多少、興味を持っているという設定で。

「Sansanの片芝です。総務の何々様いらっしゃいますか」

「前回お断り頂いた際は、使いたい機能がないという理由でしたが、今回は案件機能といって、名刺だけではなく商談記録を投入できる機能を、ご提供できるようになりまして」等々、対応が機械的にならず、電話口の相手に親近感を持ってもらえるように、毎朝練習しました。

 これまでは一度断られた方に再度、テレアポをするという仕事内容だったので、きつい断られ方をしたり、アポイントも取りづらかったのですが。徐々にアポイントが取れだして営業にパスし受注に繋がってくると、新規の問い合わせの案件を触らせてもらえるようになりまして。アポ取りは伸びていったんです。

 ある時、テレアポ部隊の人間と営業マンがタッグを組んで、発注金額を競い合うコンペがありました。1才上の営業マンが僕の相方で、僕たち以外は、中途採用でバリバリのテレアポと営業マンのコンビばかり。「新人二人でどこまでやれるか、頑張ってみな」みたいな雰囲気だったんです。まず相方と2人で受注金額達成のために何をやればいいのか、行動リストを洗い出しました。

 仮に受注金額を月100万円近くに設定すると、営業にパスするアポイントメントを50〜60は取る必要がある。そのためには6000以上のテレアポが必要になります。相方の営業マンは士業といって、弁護士や税理士等の事務所への課題提案がうまかった。テレアポも士業を意識して進めました。

「名刺管理でどういう識別するか、ポイントを御社の計画に組み込んで、ご提案させていただきたいのですが、1時間ほどお時間をいただけますか」という感じです。

 士業の人たちは新サービスより、既存のものを検討して導入したいという傾向が強い。案件ごとにラベル付けすれば、その案件に関係ある人たちに、一括メールを定期的に送ったりできるサービスを紹介したりしました。

 コンペでは僕たちのユニットが、受注金額1位を取ることができて。僕とタッグを組んだ営業マンがトップの成績を収めることができたんです。テレアポ部隊に8ヶ月ほどいましたが、部署を異動する頃には、「成果を出したな」と上司に声をかけられました。

 テレアポ部隊から、片芝さんが異動した先はSansanの個人向け名刺管理アプリEight。ここでも新たな取り組みに泣いたり笑ったりの業務が待っていた。

取材・文/根岸康雄
http://根岸康雄.yokohama

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