洗濯から乾燥までを1台で済ますことができる乾燥機付き洗濯機。最近では、縦型からドラム式に乗り換える人も増え、メーカーからもドラム式洗濯機が次々と登場している。デザインや機能面だけ見ると、メリットしかないドラム式洗濯機だが、果たしてデメリットはどれくらいあるのだろうか。今回は、縦型洗濯機と比較しつつ、その事実を見ていく。
ドラム式洗濯機のデメリットに迫る! 2019年の製品は、どこまで克服できるのか
そもそも、ドラム式洗濯機と縦型洗濯機の違いについてご存知だろうか? 見た目はもちろんだが、その大きな違いは「洗浄方法」にある。
縦型洗濯機(画像中央・右)は、水をたっぷり使い洗濯槽の底にある羽根を回転させて生まれた水流によって「もみ洗い」や「かくはん洗い」をする方法。それに対しドラム式洗濯機(画像左)は、ドラムの回転を利用し、洗濯物を持ち上げてから落とす「たたき洗い」の方法が採用されている。
【参考】洗濯機を選ぶ前にココをチェック! ドラム式とタテ型の違い(日立公式サイト)
ドラム式洗濯機のメリットとデメリットは表裏一体
ドラム式洗濯機の「たたき洗い」は、縦型洗濯機に比べ、少ない水量で洗濯できる。節水という意味ではメリットだが、同時にこれはデメリットにもつながる。衣服などに色移りがしやすく、タオルなど柔らかい仕上がりを目指すものを自然乾燥させるとゴワつきやすい。
そのほかにも気になる点がある。それは、手入れをするパーツの多さだ。「洗濯槽」の掃除に加え、「排水フィルター」「乾燥フィルター」「洗剤投入ケース」「ドアのゴムパッキンやその周囲の溝」のお手入れが必要になっている。掃除頻度はパーツによって異なるが、掃除するところが多いため、縦型洗濯機よりも明らかに手間がかかる。
さらにドラム式洗濯機は、幅や奥行きが大きめなサイズの物が多い。いざ設置しようと思っても、コンパクトな間取りの部屋には入らないこともある。
進化を遂げてデメリットを克服するドラム式洗濯機
これまでデメリットについて述べてきたが、昨今のドラム式洗濯機は大幅に進化し、そのデメリットを克服しつつある。
お手入れが必要なパーツは、掃除しやすいように形状がどんどん変化。特に乾燥フィルターは、昔に比べて掃除しやすくなっているモノがほとんどだ。
さらに本体サイズの問題は、現在さまざまなサイズのドラム式洗濯機が作られており、省スペースで置けるコンパクトタイプも普及してきている。
【参考】
狭い場所に置けるコンパクトサイズのドラム式洗濯機おすすめモデル8選
一人暮らし用にはコレ!サイズ別のドラム式洗濯機おすすめモデル4選
AIが最適な洗浄方法を決めてくれる!? 近年のドラム式洗濯機は洗浄力も大幅に進歩!
そして、一般的に縦型洗濯機のほうが評価が高かった洗浄力も、各メーカーの工夫によって大きく進歩している。メーカーによってその工夫はさまざまだが、泡での洗浄や、高圧での洗浄などで、「たたき洗い」の洗浄力の弱さをカバーし始めている。
2018年に発売された最新のドラム式洗濯機には、AIが汚れの量と洗濯の量を判断し、それに適した洗浄をする機能が搭載された物もある。2019年に発売される製品には、さらなる洗浄力の向上や、AIとの連携による利便性の追求を期待されている。