会社員は、組織の人間であり、その中で認められない限り、大きな仕事をすることも、活躍することも、一定のペースで昇格することも難しい。だからこそ、妙な「噂」には気をつけたいところだ。だが、「噂」を立てられていることに気づかない社員は少なくない。もちろん「きちんと真面目に仕事をしていれば、噂なんて関係ない」という人もいるだろう。実際、そうあるべきなのだ。だが、そうはいかないのが会社員というもの。そこで今回は、悪い噂を立てられないようにする方法を紹介したい。
1.噂=怖いものだということを理解する
「社内の噂なんて関係ないよ。仕事をする力があれば、人の目なんて気にしなくともかまわないさ」。確かに、こういう考え方もできるし、間違ってはいない。だが、個人事業主や経営者ならともかく、組織の一員であるなら、その考えを貫き通すのは難しいだろう。というのも、ほとんど会社員が所属する部署も担当する仕事も自分で選ぶことができないからだ。役員、部長、人事部などが総合的に判断し、「適材適所」の名のもとに人材を配置するのが、一般的なセオリーだ。
こういう状況下で、悪い噂が立つ場合、その人にとってマイナスにしか作用しない。例えば、人事異動の際、人事部が「こういう社員をあなたの部署で受け入れてほしい」と依頼をしたとする。すると、受け入れを要請された部署の幹部(責任者)は、悪評のある社員をまず受け入れたがらないはずだ。おそらく、ほかの部署の責任者も同じような判断を下すだろう。つまり“引き取り手のない社員”になってしまうのだ。これは一例でしかないが、評判が悪いと、その人の会社員人生にとって、何かとハンディーになる。つまり、仕事の成績以前の段階で、目に見えない壁ができてしまうのだ。
2.女性社員の間で流れる噂には要注意
特に男性の場合、同じ部署にいる女性社員への気遣いが必要だ。話す内容や言葉づかい、さらには、身だしなみなどもそうだ。私も経験があるのだが、ちょっとした失敗が、女性社員の間で流れる噂によって大きなマイナス評価になっていくことがある。男性社員の会話で女性社員の噂が出る時があるが、よほどのことがない限り、大きなマイナスになることはない。男性同士の噂と女性同士の噂は、その伝わり方も、広がり方も大きく異なるということを肝に銘じておく必要がある。もちろん、すべての女性社員に該当する話ではないが、少なくとも、私が会社員の頃、目の前で起きていたし、そういった話もよく耳にする。少々の減点が大きな減点にはなりうるということをお忘れなく。