DIME MAGAZINE
４．部下が自分を飛び越える
上司は、部下が自分を無視し、飛び越えて、さらに上の役員や人事部などに部署の不満などを持ち込むことも許さないものだ。メンツやプライドが傷つけられ、自分の身が脅かされたと思うからだ。部下からすると、話し合いができないからこそ、その上司を飛び越えざるを得ないのだろうが、上司はそれを認めることができない。
だから、もしあなたが直属の上司を飛び越え、不満や意見を表明したい衝動に駆られるとき、冷静に考えたうえで行動をとるべきだ。最悪の場合、メンツをつぶされた上司からの報復もあるえるからだ。
５．悪い噂が広がる
ほとんどの上司は、自分が部署をきちんとまとめ、部下からも支持を得ていると思い込んでいる。また、そうでありたいと願っている。そんなとき、「あの課長は部署を仕切れていない」「部下たちから、舐められている」などといった噂が社内で広まると、動揺する。社外の取引先などに知られることも、嫌がる。
そして経験が浅かったりして、自信がない上司の場合はその傾向がさらに顕著だ。自分の身が脅かされている、と思うからだ。最終的にはその噂に対して怒りを部下にぶつけることもあるし、いじめに発展することもある。
今回、取り上げたものは、私が取材先の会社などで見聞きしたものである。これら以外にも、上司が恐れることはあるはずだ。本来、上司は、部下のことをきちんと面倒みるべきであり、部下も上司をたてるべきであるとは思う。
しかし、特に経験が浅かったり、人間的に未熟な上司は、自信がないがゆえに部下の言動におびえたり、恐怖を感じたりする場合がある。部下はそのあたりを心得ておくと、職場での立ち回り方も変わってくる。上司に限らず、職場の同僚とはよい関係をどうか作ってほしい。良好な関係があると、仕事の生産性が上がり、業績も上がっていくはずだ。
文／吉田典史
ジャーナリスト。主に経営・社会分野で記事や本を書く。著書に「封印された震災死」（世界文化社）、「震災死」「あの日、負け組社員になった…」（ダイヤモンド社）、「非正社員から正社員になる！」（光文社）、「悶える職場 あなたの職場に潜む「狂気」を抉る」(光文社）など、多数。近著に「会社で落ちこぼれる人の口ぐせ 抜群に出世する人の口ぐせ」（KADOKAWA／中経出版）も好評発売中。
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