反省はしないし、自分を変えようともしない
この人たちは、同世代の管理職と比べると昇格が遅れていることもあり、常に不満や劣等感を抱え込んでいる。その無念な思いやストレスを発散する相手がほしくて仕方がない。だからこそ、部下をいじめたり、家に帰ると、妻や子どもに当たったりする。これはたとえば、家庭に満たされない非行少年が、中学校に行くと、弱い生徒をいじめるのと同じだ。
本来は、自分の能力の低さを受け入れ、退職するか、会社に残るならばもっと謙虚に振る舞うべきである。現在の自分の扱いにどうしても納得できないならば、自分を認めない会社の上層部と闘うべきである。だが、なぜか、何も言えない。社長の前ではむしろ、借りてきた猫のようになる。そして、部下の前では虚勢を張る。つまり、この人たちは反省はしないし、自分を変えようともしないのだ。処理能力は半端じゃなく、低いままである。こういう人にちとビジネスをしようとすると、悪いことしか起きない。むしろ、積極的に離れるべきなのではないか、と私は思う。
最後に。私のようなフリーランスは一時期、こういう人たちと仕事をすることも必要であるのかもしれない。しかし、長いつきあいは禁物だ。タイミングをみはらかい、離れることを考えたほうがいい。ただし、フリーランスは小資本である以上、常に取引先やお金のことをきちんと意識しないといけない。資金繰りが苦しいときには、いったんはこのレベルの40~50代と関係を作り直し、仕事をして収入を得る。そして態勢を建て直し、その後、また離れればいい。そのレベルの人たちでしかないのだから、フリーランスの側がこの人たちを使いこなす器用さも必要なのだ。
文/吉田典史