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2018.11.06

小さな会社の40~50代に近寄らないほうがいい理由

■連載/あるあるビジネス処方箋

 私はフリーランスとして13年間、仕事をしてきた。出版社、新聞社、広告代理店など多岐にわたるが、最もトラブルが多いのは業種を問わず、正社員300人以下の会社である。

 とりわけ、困り果てるのが、このような小さな会社の40~50代の管理職で、副編集長(課長)もしくは編集長(部長)で止まり、さらに上へ上がれない人だ。社長たちはこの人たちの高い賃金とその働きや実績などを比べて「戦力外」と判断し、辞めさせたいのだが、それがなかなかできない。つまりは、いわゆる「余剰人員」である。この人の特徴を一言でいえば、仕事のレベルは質、量、スピードなどの面で異様なほどに低いこと。こちらからすると、もはや、ビジネスをする相手ではないのだ。

 今回は、小さな会社の40~50代の社員で、出世コースから外れた人たちのどのあたりがなぜ、問題であるのかを私の経験をもとに考えたい。

処理能力が著しく低い

 まず、時間内で精度の高い仕事ができない。たとえば、お金の支払いである。社内の清算続きにのっとり、期限までに経理などに申請をするだけなのだが、なぜかできない。私が13年間で仕事をした編集者は約90人。このうちで正社員数が300人以下の会社の社員は45~60人ほど。この中で決められた日にお金を払わなかった編集者は約30人。半数を超えているのだ。一方で、300人以上の会社の編集者30~45人のうちで決められた日にお金を払わない人はゼロに近い。

 なぜ、ここまで差があるのか。私は小さな会社は経営難のために資金繰りが苦しく、お金がないから支払いに遅れるのだと10年程前まで思い込んでいた。しかし、最近は違うのでないかと考えている。小さな会社の40~50代で昇格が伸び悩む人は、ほかの仕事への対応もずさんなのだ。

 たとえば、メールを送っても、返信が1~2日後になるほどに遅い。社員数300人以上の出版社の人たちよりも確実に遅い傾向がある。返信がないときすらある。メールに書いてある内容も、一読してその意味がわからない。打ち合わせの際も、Aの質問をすると、Bではなく、Fの回答が返ってくる。話を続けても、BやC、D、Eを話さない。会話にならないのだ。様々な意味で意思疎通が難しい。

 編集の実務作業も、正社員数が300人以上の出版社の40~50代の編集者と比べると、3~5ランクは低い。特に企画を考えたり、取材をしたり、原稿を整理するという作業を苦手としている。取材などは、ひどいレベルである。私が13年間見てきた限りでいえば、トラブルが多発し、素人に近い状態なのだ。

 お金の支払いが遅れるのは会社の財務に問題があるのかもしれないが、その人の処理能力の低さに問題がある可能性も否定しがたい。私の実感でいえば、むしろ、処理能力に問題があるように思えてならない。時間内に手際よく、仕事をすることができない。

 私の観察だが、会社員は主に次のような要因が重なると、処理能力が低くなる。

1、基礎学力、特に国語の「話す力」「書く力」「聞く力」が低い。
2、基礎学力が大学受験時で止まり、その後上がっていない。
3、入社後、上司などから仕事を丁寧に教わっていない。たとえ、教わっても1~2回だけで、できるまで繰り返し教わることはない。つまり、PDCAサイクルが回っていない。
4、なんとなく、仕事ができたというレベルであり、いつでも確実にできるレベルには達していない。
5、上司から徹底して教わる機会が圧倒的に少ないために、20代後半で自分がその仕事のエキスパートと信じ込んでいる。
6、辞めていく人が多く、ほぼ全員が管理職になり、上司が部下を教えるだけの力も経験もない。
7、本来は特に同世代の社員で昇格をめぐり、相当に激しい競争があるべきなのだが、そのようなものがほとんどない。
8、管理職が一般職になる「降格」がなく、リストラもない。
9、そこそこの賃金や退職金などを受け取ることができる。

 前述の社員数が300人以下の出版社の40~50代の管理職で、昇格が伸び悩む人は約5~7割は上記1~9まですべてに該当している。「すべて」ではなくとも、5~6つには該当していると思える。特に3~9までだ。こういう環境では、「余剰人員」になるのはある意味で当然なのだ。

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