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40、50代で「厄介者」扱いされる社員たちの特徴

2018.09.25

ごく当たり前のことができるか否か

 会社員が仕事の成果・実績で差がつくとしたら、日々のごく当たり前のことで確実にできるか否かだ。数百人以上の会社は社内全体、各部署の業務の大半がある程度、平準化、標準化、規格化、マニュアル化がされている。そうでないと、数百人が時間内に動き、一定のスピードで仕事を処理することはできない。まして、労働生産性が問われる今、平準化、標準化、規格化、マニュアル化はますます意味が深くなる。このあたりは、会社を読み解くうえでキーワードだ。

 つまり、会社員が仕事をする際に特殊な才能や経験はいらないのだ。言い換えると、よほどの才能の持ち主か、相当にレベルが低い人でない限りは、「大勢のグループ」にいるはずなのだ。会社員はごく当たり前のこと、たとえば、日々のルーティンワークや報告・連絡・相談が時間内に正確に確実にできないと、何かと目立ちやすく、浮きやすい。

 多くの読者は、そんなことは心得ていると思うかもしれない。しかし、私がフリーになってから仕事を通じて知った編集者約90人のうち、誰もができることが確実に正確にできる人は10~15人である。この人たちのほぼ全員が、編集長(部長)や局長、役員になっている。残りの75~80人は、当たり前のことができない。

 ところが、冒頭の編集者のようなタイプは絶対に自分のレベルを顧みない。それどころか、必ず、ねたむ。たとえば、この出版社では、年下の40代半ばの社員の中から、役員になった者が現れた。彼らは、そのことに怒りや妬みを持つ。本人たちは、50歳を目前に副編集長(課長級)のままだから、無理もない。通常、この年齢で副編集長のままならば役員になる可能性が相当に低い。40~50代で煙たがられる人は、大半の人ができることが確実にできない。「当たり前のことができない」から、仕事のレベルが安定しない。だから、浮上できないのだ。

 もっと視野を広げて考えよう。この人たちは40~50代になり、突然、当たり前のことができなくなったのではない。私が彼らの周囲の人から聞く限りでは、20代の頃からできないのだ。その時期に、誰もができる仕事を確実にしてきたのならば、今のようなみじめな姿になっていなかったはずだ。

 ビジネス雑誌や経済雑誌を読むと、「ロジカルシンキング」や「プレゼンテーション」などの記事が目立つ。会社員にとって最も大切なことは、もっとごく当たり前のことだと私は思う。たとえば、営業部ならば、部員の6~7割が心得ているようなことを完ぺきに理解していないといけない。会社員は、大学受験などに例えると、頻出問題で差がつく。誰もができないような難問・奇問で差がつくことはありえない。大半の人ができることは、絶対にできないといけないのだ。あなたは、本当にできているだろうか?

文/吉田典史

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