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日清食品・安藤徳隆社長「価値を生めばモノは売れる!」

2018.08.15

仕事って、基本的につまらないもの。だったら……

◎楽しく仕事をして売り上げも伸ばす

――日清食品を「世界一ユニークな会社にする」という目標も掲げていらっしゃいますね。
「就任当時は本当に社員がついてきてくれるかが一番心配でした。だから、今よりもおもしろいことを一緒にやろう、どうせ働くなら楽しいやり方のほうがいいじゃないか、と言ったんです。今までとは違うかもしれないけど、結果を見てから判断してくれと。すると『新社長がそう言うなら一回やってみようか』という感じで始まり、徐々に成果が出始めると、若手から年配の社員までが仕事を楽しみだしたんです。うるさ型の役員の〝チェンジ&チャレンジ〟というメモを見た時、『変わってきた』と確信しましたね。英語じゃなくカタカナで書かれていましたが(笑)」

――いつ頃手応えを感じました?

「1年で結果が出ました。それまでは、今あるブランドを売るのに最適なコンパクトな組織で、無駄が完全にそぎ落とされていたので、遊びの部分や社員それぞれが仕事をアレンジするという発想が少なかったんです。仕事って、基本的につまらないじゃないですか(笑)。でもどうせやるんだったら、楽しくなる方法を考えてみて、そのうえで売り上げが伸ばせたら最高じゃないかというのが私の考え方です」

――社長になることに対してのプレッシャーはありましたか?

「私は祖父と父が経営について議論しているのを学生時代から横に座ってずっと聞いてきましたし、意見を言うこともありました。また祖父のカバン持ちもやっていたので、経営の難しさを間近で見ることができました。その頃からブランドマーケティングで試したいアイデアがたくさん私の中にあって、『社長になったらチャレンジできる』と思っていたので、そういう意味でのプレッシャーはありませんでした。でも創業家出身ということに関してのプレッシャーは昔からありますし、それは今も変わらない。結果がすべてですから。そのためには社員が共感してくれて、ついてきてくれないことには始まらないと思っています」

体育会+理系出身のマーケマン

体育会+理系出身のマーケマン大学1年の時にラクロスU–19日本代表としてアメリカと対戦した際のスナップ。慶應義塾大学大学院で分子生物学を専攻した理系出身だ。

社会人第一歩はカバン持ち

社会人第一歩はカバン持ち創業者の魂を注入すべく、百福氏のカバン持ちを3年間務めた。2007年1月5日、百福氏が倒れた際は救急車に同乗、最期まで付き添った。

世界的なアスリートを支援

世界的なアスリートを支援百福氏の言葉「食とスポーツは健康を支える両輪である」を実践。テニスの錦織圭選手(写真中)や大坂なおみ選手をサポートしている。

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