「七宝に玉」と「七宝に星」の模様が交互に入った江戸切子グラス(提供:江戸切子協同組合)
ロングシートの袖仕切りは、フリースペース部分を除き、江戸切子の七宝繋ぎ模様を配した。江戸切子協同組合によると、「七宝の中に玉を施している模様」だという。その部分に設けられた手すりは、表面をリンクル加工にして、握り心地の向上を図った。
荷棚は5300形に比べ、高さを130ミリ低くして載せやすくした。また、吊り手も数を増やしたほか、ロングシート部分は「高い位置」と「低い位置」の2種類を設けた。
側窓はUVカットガラスだが、遮光用のカーテンも取りつけている。それには都営浅草線沿線のシンボルとして、梅、日本橋、ひな人形、花火、ちょうちん、神輿、隈取りが描かれており、1度下ろしたら上げるのをためらいたくなる秀逸な芸術品である。また、車端部の仕切りドアも同様のデザインが描かれている。