『DT 1770 PRO』でモニタリングしながら演奏する石川綾子さん。通常のコンサートと比較して、弾きづらいことはなく、むしろバイオリンの音が鮮明に聞こえたそうだ。
ニラジ・カジャンチ/Neeraj Khajanchi氏はマイケル・ジャクソン、ボーイズIIメンなど海外一流アーティストを始め、日本国内の安室奈美恵、Crystal Kay、May Jなどのアーティストまで幅広く手がけるレコーディング&ミキシングエンジニア。
ヘッドホンアンプにはTASCAM『MH-8』が使用された。φ3.5mm用のステレオミニ端子アダプターも用意され、どんなヘッドホン&イヤホンにも対応。
コンサートに協力したFitEarの最新モデル、BA型と静電型のハイブリッド『EST』の試聴機も展示され、静電型独自の高域の世界を楽しませてくれた。
●Impression
ヘッドホンライブなんてヘッドホンメーカーの宣伝にしからならないのではと思っていたが、これが大間違い。アーティストにも観客にも新たな発見があり、ヘッドホンの良さを再発見させてくれた。DAPとヘッドホン、イヤホンがブームで多くの人が高音質の製品を使っているのに、通勤通学の電車内で使うだけではもったいない。モバイル以外では自宅で聞くぐらいしかなかったが、ヘッドホンライブやコンサートが活発に開催されれば、ヘッドホンを持って外出、生演奏を楽しんで、時には隣の人とヘッドホンを交換してオーディオ談義に花を咲かせる。そんな時代が訪れるかもしれない。
写真・文/ゴン川野
オーディオ生活40年、SONY『スカイセンサー5500』で音に目覚め、長岡式スピーカーの自作に励む。高校時代に150Lのバスレフスピーカーを自作。その後、「FMレコパル」と「サウンドレコパル」で執筆後、本誌ライターに。バブル期の収入は全てオーディオに注ぎ込んだ。PC Audio Labもよろしく!