そこにはコンサート会場の熱気はなく、誰もが桐嶋ノドカさんと個人的につながっている感じだった。ライブチャットのようなパーソナルな空間の共有。みんなで盛り上がりはしないがライブ終了後は確かに観客達は同じ時間を共有したことに気付く。桐嶋さんの感想は「普段のライブでは聞こえないぐらい、小さな声で歌った曲があります。ヘッドホンなら伝わると思って。自分の声をヘッドホンでモニターしながら、理想の音量で歌えました。普段よりも気持ちのいい体験でした」
ヘッドホンライブでは、スピーカーを使った時より、アーティストの理想の音量、音色、響き、楽器とボーカルのバランスに近付けるのかもしれない。インビューの最後に桐嶋さんは、また機会があればヘッドフォンライブやってみたいです。と語った。
DENON『AH-D1200』はφ50mmの大口径ドライバーを採用したコンパクトに収納できるポータブルモデル。ストレートケーブルとiOS対応リモコンケーブルが付属する。輪郭のクッキリとした音で、音色はやや明るめ。低域はタイトで全域にわたってハイスピードな音を聞かせてくれた。
DENON『AH-D5200』はφ50mmのフリーエッジ・ドライバーを採用。振動板を軽量化されたCCAWボイスコイルで駆動。ハウジングには硬度の高いナチュラル・ゼブラウッドを使っている。ケーブルはリケーブル対応で4NOFCを採用。外装は布巻で、プラグはアルミ削り出しを使っている。こちらもタイトな音だが『AH-D1200』と比較すると、ワイドレンジで情報量が多く響きが美しい。ヘッドホンでもハウジングの素材で、音がかなり違ってくることに驚かされた。