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入社5年目社員の本音「大きな視野で仕事ができるようになって新しい自分に気づきました」日本HP穴沢佳織さん

2018.05.25

■営業は苦手でも、チームをまとめることを通して大きな視野を養える

ダイレクトプラスを扱うカタログチームをリードする立場になったのは、昨年の春すぎでした。アウトソースのチームの4人をどのようにリードしていくか。4人とも仕事ができる人たちでしたが、私が引き継いだタイミングで、リーダー格の2人が異動することになったのです。

異動はスタッフにとって、ステップアップになるので喜ばしいことなのですが、私としては複雑な心境でした。仕事ができるベテラン2人が抜けて新人が2人加わるのですが、新人が仕事に慣れるまで、戦力ダウンは避けられません。いかに戦力ダウンを最小限に抑え、スムーズに引き継ぎを完了するか。

今までの私の仕事はゴールが見えていましたから、誰と交渉をすれば効率良く物事が進むのかがわかりました。でも人事の問題はゴールがはっきりしないし、誰と交渉していいのかもわからない。結局、上司の許可を得て、スタッフが異動する前に新しいメンバーに加わってもらい、一時期6人体制で直接、仕事を引き継ぐ方法を取り入れたのです。

私は新しく加わったスタッフの話を聞くと同時に、新しくリーダー格となった男性とは毎日、綿密なミーティングを繰り返しました。

「どういうふうに、新人に教えていいのか……」彼が自分の思うようにいかない心情を吐露した時は、一連の作業を一気に新人に教えようと頑張っている姿が、見て取れていましたから。

「人によってタイプが違うんだから、少しずつ教えて、徐々にできることを増やしていけばどう?」というアドバイスをしました。すると彼は「そういう見方もあるんですね」と。

半年ほどかけ、戦力ダウンを最小限に抑える形で2人のスタッフの交替が完了し、今は落ち着いて作業ができています。

急に話を振られ、パッと反応することが苦手な私は、周りに相談することが得意ではなく、自分の中に溜め込んで一人黙々とやるタイプでした。今でも営業職に向いてないと思っていますが、カタログチームをリードする立場になって、日常的に言葉で人に伝えることができている。大きな視野で仕事をすることが、徐々に身に付いているからかもしれません。

「ねえ穴沢さん、司会をやってもらえないかな」そんな話を向けられたのは、本社のある墨田区錦糸町の居酒屋での飲み会でした。年の初めに会場を借り、全体ミーティングが行われるのですが、私は司会役に抜擢されたのです。

数百人の社員を前に、男性社員と2人で壇上に立ち司会を務めました。それが出来たのは、今の部署で大きな視野で仕事ができるようになった、その賜物というわけではなくて(笑)、台本通りに司会を進行するのが、自分に向いている、それを気付かされました。

この会社では結婚や出産を理由に辞める人は、まずいません。在宅ワークやフレックスワークも充実していますし、希望すれば海外で仕事をすることも可能です。

これまで気づかなかった自分に気づく、さらに大きな視野で仕事ができるようになりたい、それは将来的な目標ですね。

取材・文/根岸康雄
http://根岸康雄.yokohama

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