多くの日本人が、「米国のビジネスパーソンのワークスタイル」ときいて思いうかべる印象は、「ワークライフ・バランスを徹底し、オン・オフの切り替えがうまい」、「残業はほとんどしない主義」、「会議などは根回しのないオープンポリシー」といった、日本人とは真逆のスタイルではないだろうか? そして、職場で理不尽な体験をするたびに、「あ〜ぁ、ここが米国(外資)企業であったなら…」とため息をついている人もいるだろう。
ところが、そんなわれわれの考えに対し、「いえいえ、とんでもない誤解です」と言うのが、カリフォルニア州に本拠をおく広告代理店のCEOである岩瀬昌美氏。29年におよぶ在米生活で、あまたの米国人ビジネスパーソンの働き方を見てきた岩瀬氏によれば、特に仕事ができる人ほど、日本人の固定観念から離れたワークスタイルをしているという。
近著の『できる米国人 11の「仕事の習慣」』(日本経済新聞社)に詳しい事情が述べられているが、今回はそのあたりを改めてうかがった。