■ソーシャル・イノベーションは、大学の寮からスタート。ERをサポートするヘルスケア企業へと成長中。
Genetesis創業者でCEOのPeeyush Shrivanstava氏は、オハイオ州立大学在学中にこのビジネスを始めた。胸の痛みを診断するのに数時間かかることも多く、ER(緊急救命室)の負担増、医療費の無駄遣いだけでなく、実際には心臓とは関係ない病であることがほとんどである。診断に必要なスキャンを非常に簡単に、しかも60〜90秒という短時間で終了して心臓の3Dマップを作り上げる検査方法を確立した。そして映像やその他ビッグデータをAIで解析するという仕組みだ。将来はERや心臓病に絞っているが、目標は様々な病気のしくみを解明して、人々の命を救うことだ。具体的な心臓検査とAIの活用イメージはこちらのビデオを見てみよう。
インドで生まれ育ったつつましい両親の元で育ち、ヒンディを操るPeeyushは、現在20代前半。両親から受け継いだ根気強さと工夫を凝らして知恵を絞る姿勢は、今自分が起業家として大切にしているという。彼は大学時代から医学と物理の関係に興味を持ち研究しているうちに、基本的な科学知識と実際にクリニックで行われていることのギャップに気づいた。その過程で、心臓と脳の関係についてその差が顕著であることに目をつけた。そして現在、彼のチームは、最新のセンシング、AI、医療技術を統合しての問題解決に果敢に取り組んでいる。