たまにはひとりで人生について考えたい−−という時は老舗バーへ。今宵酔うのは、経験豊富なマスターが腕を振るうカクテルか、気遣いのある会話か……。人の温かさにたっぷり触れられる、とっておきの時間を過ごせる名店の15の宝石。
指南役・岸 久さん
日本バーテンダー協会の会長。銀座一丁目にある『スタア・バー・ギンザ』の店主でもあり、世界的バーテンダーとして自身も腕を振るう。
ロイヤル バー/パレスホテル東京
『ドライ マティーニ』1550円
カクテルの王様「マティーニ」を誇るバーは多いが、ここの一杯は伝説的。ドライジンとドライベルモットがステア(冷却撹拌)される静かな緊張感も醍醐味。一昨年の建て替えで復活した、初代バーテンダー今井清氏設計の1961年開業当時のカウンターも見どころ。25席。
住所:東京都千代田区丸の内1-1-1 1階
バー オーク/東京ステーションホテル
『東京駅』1300円
東京駅の駅舎と同化するすばらしいホテルバー。2012年のリニューアルを経て、ますます人気。オススメはオリジナルカクテル『東京駅』。ドライジンをベースに、薬草・香草系リキュールの「スーズ」が爽やかなビターを与える。添えられたライムをなかばで搾ってもいい。16席。
住所:東京都千代田区丸の内1-9-1 2階
マンダリンバー/マンダリン オリエンタル 東京
『Nihonbashi』2268円
カクテルには街の名を持ち、インスピレーションを味や色彩で表現するものがある。ここで提供される傑作は、女性バー マネージャー栗原氏が生み出した『Nihonbashi』。ウオッカベースに、ゆずリキュール、グレープフルーツが爽やか。歴史あるお江戸日本橋を感じられる。51席。
住所:東京都中央区日本橋室町2-1-1 37階