[STEP 2] 間違えやすい敬語表現
〈パターンその1〉過剰敬語
丁寧に言おうとするあまり、敬語をいくつも重ねてしまう。相手を不愉快にするわけではないが、社会人なら正しい敬語を使えるようになろう。
× 社長がお帰りになられました
○ 社長がお帰りになりました
尊敬語の「お+なる」を使ったうえに「れる」をつけるのは過剰。
× お召し上がりになられましたか
○ 召し上がりましたか
「召し上がる」は食べるの尊敬語なため「お+なる」「られる」をつけるのは過剰。
× 先輩がこうおっしゃられました
○ 先輩がこうおっしゃいました
「おっしゃる」は「言う」の尊敬語。さらに「れる」をつけるのは過剰。
× ▲▲部長様はいらっしゃいますか
○ ▲▲部長はいらっしゃいますか
役職を示す言葉はどれも地位があるという意味で、その言葉自体が敬語。なので役職に様をつけるのは過剰。
〈パターンその2〉尊敬と謙譲の混同
自分がへり下るべき謙譲語を相手の動作や状態を表わす時に使ったり、自分の行動に対して尊敬語を使うことは、相手に対して失礼にあたる。
× ▲▲さんは、おられますか
○ ▲▲さんは、いらっしゃいますか
「おられる」は謙譲語。
× ▲▲さんが申されました
○ ▲▲さんがおっしゃいました
「申す」は謙譲語。
× ▲▲さんでございますね
○ ▲▲さんでいらっしゃいますね
「ございます」は謙譲語。
× ごらんいただきましたでしょうか
○ ごらんくださいましたでしょうか
「いただく」は「もらう」の謙譲語。