■Introduction
真空管アンプの終着点は何処にあるのか。それは人さまざまだが、私は直熱三極管シングルアンプが目的地だ。そこに到達するまでに五極管やビーム管を聴きたい。現状では6V6のキットまで作製した。次はEL34かKT88のキットを作りたい。それに最適なのがトライオードの真空管アンプキット『TRK-3488KT』である。トライオードが創立15周年を記念して作ったTRKシリーズの第一弾で、クラスA増幅で自己バイアスにより、EL34またはKT88を調整不要で差し替えられる。さらにプリント基板だけでなくディスクリートの配線もおこなうが、難しい入力端子やボリューム周りのシールド線などは配線済みという親切なキットなのだ。
■Report
今回のキットは同社の完成品と全く同じ外装を採用。真空管カバー付きで、幅310×高さ190×奥行き280mm、12kgの立派なサイズになる。入力切替とボリュームがあるプリメインアンプで、出力はEL34で6W+6W、KT88で7W+7Wを確保している。キットには最初からKT88が付属したタイプもある。さらにNFB(Negative feedback)をON/OFFできるスイッチがあり、接続するスピーカーによって音色の違いを楽しめる。
JJ ELECTRONIC『KT88』を差し替えて試聴した。このデザイン迫力満点だ!
基板なしのフルディスクリートだと、このような配線だらけで難易度急上昇。
しかし、トライオードのキットは基板+配線、パーツ取り付け済み、一部配線は完成済みである。