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なぜ、ひとりで努力をする人は嫌われ者になるのか?

2017.09.29

■悪循環に陥る

 得てして、このタイプは努力家である。高校や大学受験ならば、ある程度の結果を出す可能性が高いのかもしれない。少なくとも、怠慢な学生よりははるかに優秀だったはずだ。そのことは尊いし、評価されていい。だが、皮肉なことに10代のときの「成功体験」が、実は災いしている。思い描いた結果にならないと、黙々とひとりで行動をとり始める。努力すれば、報われると信じ込んでいる。これが、悪循環の始まりなのだ。

 会社員はどこまでも組織の人であり、その中でしか生きていくことができない。絶対に上司や周囲との関係を常に良好にするようにしないと、高い実績を残すことができないようになっている。ひとりではなく、上司や周囲、取引先、お客さん、クライアントとの関係構築こそ、急ぐべきなのだ。良好な関係ができあがり、好印象を与える印象をつくっておけば、悪循環に歯止めをかけることができるようになる。ところが、それをしようとしない。会社という組織のからくりや、そこで働く人の心理を知らなさすぎるのだ。

■努力がブーメラン

 このタイプはひとりで黙々と努力することが、いわば「ブーメラン」として自分自身に跳ね返ってきていることに気がついていない。相変わらず、意識は10代のときのままなのだ。「努力すれば、なんとかなる」と信じ込んでいる。だが、仕事を懸命にすることは当たり前であり、威張ることでもなく、自信を持つようなことでもない。会社員なのだから、チームの一員としての自覚を持ち、仕事をして大きな結果を残してこそ、自信をもっていい人なのだ。つまり、努力するポイントがずれている。力を向けるのは、自分自身がこれだけがんばったという自己満足ではなく、皆との関係づくりであり、その中での実績なのだ。

 なぜ、自分の努力は報われないのか、と考えるだけでも、悪循環から抜け出す1歩になる。どうか、試みてほしい。

文/吉田典史

ジャーナリスト。主に経営・社会分野で記事や本を書く。近著に「会社で落ちこぼれる人の口ぐせ 抜群に出世する人の口ぐせ」(KADOKAWA/中経出版)。

■連載/あるあるビジネス処方箋

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