■パワハラ上司のチェックリスト
ここで注意して頂きたいのは、パーソナリティー障害の要素は誰もが多かれ少なかれ抱えているという点だ。精神病的問題・人格障害的問題・神経症的問題は、パワハラ上司も、筆者も、読者であるあなたも、必ず抱えている。それがパーソナリティー障害の基準に達しているか、そうでないかだ。あえて言うならば、「自分はクリーンな人格だ」「なんら問題ない」と考えがちな人ほど、パーソナリティー障害の可能性がある。物事を白黒で考えがちで自分を客観視できない人、自分に非を認めるだけの心の強さを持っていない人だ。
仕事で失敗したとき、パワハラ上司はこのような言動をとらないだろうか?
「俺は悪くない!全部お前が悪い!お前が責任を取れ!」
失敗が起きた原因を正確に見極め、適度に反省し、次の仕事に活かすという適切な着地点を見出すことができない。しっかり物事を考えきるだけの「自我の強さ」を持たない人がパーソナリティー障害だ。
今回は畦倉両氏に、パワハラ上司がパーソナリティー障害を抱えているかどうか見極める8つのチェックリストを考案してもらった。これらが当てはまるほど可能性は高まるが、本来は専門知識を持った人が判断することなので、読者が行う場合はあくまで参考程度に留めてほしい。
1. 何かあれば他人を責め、否定する
2. 仕事に関係のない人格否定をする
3. 相手に対し、罪悪感を持たせるような発言を繰り返す
4. 大人とは思えないほど感情をぶつけてくる
5. 会話が噛み合わない、というより、こっちの言いたいことが通じない
6. 共感能力に乏しい
7. 相手を思いやる客観性がない
8. パワハラ上司の家庭がうまくいっていない