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なぜ会社を辞める人は、事実を歪曲して捉えようとするのか?

2017.06.25

■間違った形で受け入れる

 事実を間違った形で受け入れると、その間違った解釈のまま、意識化されていく。

「私は会社員には向いていない」と受け止めると、その負い目や劣等感を克復しようと、必要以上に力を入れて仕事をしようとする。そこで、心身ともに疲れてしまう。あるいは、適性があるのか不透明であるのに、会社を辞めて自営業をする。さしたる準備もしていないのに、会社の起業をはじめる人もいる。そして、多くは経営不振となり、生活に苦しむ。ついには、廃業などの憂き目に遭う。ストレスのあまり、精神疾患となることもある。

 つまり、事実だけを受け入れることをしておけば、そのまま、会社員を続けて、路頭に迷うことなどなかったのかもしれない。事実は、その人を破たんさせることはしないが、事実の解釈は人生を破滅せることはあるのだ。

■正しく振り返る

 だが、振り返ることも必要ではある。「上司からバカにされ、職場で孤立し、辞めていかざるを得なくなった」のが事実ならば、少なくともこのようなは考えたい。「なぜ、上司は私をバカにしたのか」「なぜ、孤立をしたのか」「どうして辞めざるを得ないのか」…。

 ただし、いずれも永遠に真実などはない。あくまで、事実をもとに思い起こせばいい。そこから、今後の対策を導こう。

 最後に。会社員が会社を辞めていくプロセスを聞くと、事実とは思えない話が多い。

 事実にもとづいて話をしている人は、ほとんどいないように感じるときすらある。偏見や事実誤認や、歪曲していると感じるものまである。冷静に振り返ることができない何かがあるのかもしれないが、それもまた、大きな損をしているのだ。

文/吉田典史

ジャーナリスト。主に経営・社会分野で記事や本を書く。近著に「会社で落ちこぼれる人の口ぐせ 抜群に出世する人の口ぐせ」(KADOKAWA/中経出版)。

■連載/あるあるビジネス処方箋

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