【12】
カーメン・マクレエ『グレート・アメリカン・ソングブック』(Atlantic)1971年
タイトルどおりアメリカの新旧の名曲が次から次へと歌われる、生々しい臨場感に溢れたライヴ・アルバム。スタンダードからカーペンターズの曲まで、どれもカーメンのジャズになっている。
鶴野美香(ジャズ・ピアニスト)
【13】
サラ・ヴォーン『クレイジー・アンド・ミックスド・アップ(枯葉)』
(Pablo)1982年
サラ唯一のセルフ・プロデュース作品。選曲もメンバーも自分で選んだだけあって、キャリア40年の集大成となった傑作だ。歌詞も原曲メロディも出てこない全編スキャットの「枯葉」には驚愕。
勅使河原淳子(ジャズ・ライヴ・バー「スイートレイン」オーナー)
【14】
エラ・フィッツジェラルド&ルイ・アームストロング『エラ&ルイ』(Verve)1956年
〝女王〟エラと〝キング〟サッチモの共演。太ったオバサンとオヤジ顔のふたりが並んだだけでもうジャズだが、ここにはジャズ歌のすべてがある。これ聴いて幸せな気分にならない人はいまい。
池上信次(ジャズ本編集者)