〈スタイルで乗るなら『V40』、実を取るなら『インプレッサ』〉
◎ボルボ『V40 T3』
[運転性能]1.5Lターボ+6速ATは、2000〜3000回転以上になると軽快に走る。ハンドリングはやや軽快感に欠ける印象。17点
[居住性]前席は着座位置をやや高めにしても圧迫感はない。後席の着座位置はやや高めだが身長170cmまでならOK。17点
[装備の充実度]安全装備に関しては世界でもトップレベル。オーディオも標準装備でも高品質。19点
[デザイン]ひと目でボルボ車とわかるフロントマスクやテールランプ。さらに北欧らしい清潔感とシンプルさも好印象。19点
[爽快感]ハンドルを握っていて、高速走行でも安心感があり落ち着いて運転できる。車両価格は『インプレッサ』より高い。17点
[評価点数]89点
◎スバル『インプレッサ スポーツ』
[運転性能]次世代プラットフォームは特にコーナリング時の動きがリニアでオン・ザ・レール感覚を味わえる。19点
[居住性]前席は高めの着座位置でもボディーに包まれた感があり、安心感がある。後席は着座位置は高いが頭上に余裕あり。18点
[装備の充実度]「EyeSight」をはじめとした安全装備が充実。ATの誤発進、誤後退抑制制御や歩行者保護エアバッグなどもうれしい。19点
[デザイン]ファミリーカーとしてみれば文句はないが、ライバル車と比べるとフロントもリアも新しさや個性に欠ける。16点
[爽快感]スポーティーに走るならSモードを常用したい。マニュアルモードはパドルシフトで操作をする。17点
[評価点数]89点
【OTHER CHOICE】国産車のクオリティーが上がり、全メーカー参加の激戦区に
今回、ボルボ『V40』とスバル『インプレッサ』を試乗して感じたのは、国産車と輸入車の差がかなり縮まってきたこと。
特にスバル『インプレッサ』、マツダ『アクセラ』の2車に関しては、ハンドリングなどこれまで輸入車にかなわなかった部分までレベルが向上した印象がある。もともと、メルセデス・ベンツやBMWなどドイツ車は、日本車と性格が似ていることもあり、その差を感じることが多かった。こうなってくると、気になるのが車両価格の違いだ。
今回、比較した2台は価格差が大きいが、『インプレッサ』の上位モデル「2.0i-S EyeSight AWD」は259万2000円。『アクセラ』の上位モデル「22XD Lパッケージ」は308万8800円。輸入車との価格差も意外と少ない印象だ。
輸入車ディーラーの営業マンに話を聞いみたところ、このクラスでは国産車を競合車として選択肢に入れるユーザーが最近、増えてきているという。
国産車と輸入車を比較対象に入れながら購入を検討する。このクラスにもようやく、そういう時代がやってきた。
文/石川真禧照
※記事内のデータ等については取材時のものです。