2輪レースの世界最高峰、MotoGP。今年の日本グランプリは、10月14〜16日の日程でツインリンクもてぎ(栃木県)において開催された。最新グランプリマシンのトレンドとはいったい……? 10月14日(金)に行われた「青木宣篤・テクニカルパドックツアー」にそのヒントがあった。
「青木宣篤・テクニカルパドックツアー」は、自身もかつてグランプリライダーとして活躍し、現在はスズキMotoGPマシン・GSX-RRの開発ライダーを務めている青木宣篤さんがナビゲーターとなり、MotoGPマシンに使われている技術を分かりやすく解説してくれるというもの。
ピットのすぐ裏手スペースであるパドックは、MotoGPライダーやチーム関係者が闊歩しては挨拶を交わし合うなど、「サーキットの社交場」となっている場所。そのパドックに入場するためには、観戦券のほかにパドックパスが必要となる(日本グランプリの場合、1日あたり1万〜1万2000円)。そんなスペシャルな場で、開発ライダー自らがマイクを握って技術解説をするという特別なツアーには、抽選で約20名が参加した。
MotoGPは、「プロトタイプマシン」と呼ばれるレース専用マシンで競われており、コースによっては360km/hもの最高速を叩き出す。深々としたバンク角。アグレッシブなライディング──。いかにもパワーとスピードの象徴である。しかし青木さんは、「テクニカルパドックツアー」でこんな意外なことを言った。「最新のMotoGPマシンは、効率を非常に重視しているんです」。レーシングマシンと、効率。このふたつはどう結びつくのだろうか。
チーム・スズキ・エクスターのライダー、マーベリック・ビニャーレス