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なぜ会社にクレームを入れる超過保護な親が増えているのか?

2016.07.31

■連載/あるあるビジネス処方箋

会社にクレームを入れる超過保護な親が増えている

 最近では、超過保護の親が、わが息子・娘のことで会社にクレームを入れるという話も珍しくなくなってきた。実際に、このことをおもしろおかしく書きたてるメディアも少なくない。だが、企業を取材していると、事態はもっと深刻なようだ。親が子どもの上司や会社の人事部などに「うちの息子になぜ、こんなことをするのか!」と、怒りの電話をするといったことが少しずつ増えているのは事実である。しかし、その理由やいきさつを知ると、長時間労働やいじめ、パワハラなどが見えてくる。今回は、そういったクレーマーの親たちの実態について紹介したい。皆さんは、何を感じるだろうか。

■「過労死になったら、許さないからな!」

 2009年、大手家電メーカー(社員数5000人)の営業部に勤務する、30代前半の男性社員の上司のところへ、その父親から電話が入った。

「ウチの息子の残業が多すぎる。家に帰るのが、深夜1時になる時もある。あなたは、管理職として労務管理ができていないのではないか。いつまでこんなことが続くのか。万が一、息子が過労死したら許さないからな!」

 上司によると、たしかにその社員の残業は多かったという。実際に、600名いる営業部員の半数以上が平均で月50〜70時間の残業をしていた。30代前半のこの男性社員の残業時間も、そのくらいだったという。しかし、そのことを父親から指摘されるとは想像もしていなかったそうだ。結局、部下の男性は他部署に異動させることにしたという。

■「転勤させる理由をもっと丁寧に説明してほしい」

 2014年、大手精密機器メーカーの東京本社営業部に勤務する20代後半の男性が、長野県の支社に転勤になることが決まった。翌日、男性の母親から上司に電話が入った。

「息子は、20代後半ですでに3度目の転勤となる。その理由をもっと丁寧に説明してほしい。転勤を命じるタイミングもあまりにも急で、会社はこちらのことなど考えていないのではないか」

 上司は母親に対して、丁寧に説明したという。しかし、冷静な話し合いにはならなかった。そして、上司はこう話した。

「本来、あの男性社員が自分に直接、言うべきことであり、母親が直接クレームを入れてる内容とは思えない」

 その後、男性社員は会社の辞令どおり、長野県に赴任し、現在もそこに所属しているという。

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