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【開発秘話】年間100万ケース売れている宝酒造の発泡性清酒『澪』

2016.05.18

■開発に6年を要した様々な要因

 しかし、完成までに6年とは実に長い。これほどまでに時間がかかった理由は、多岐にわたった。

 まず、食品である以上、美味しくなければ売れない。とくに『澪』では、酸味と甘味、そして炭酸のバランスの取れた味わいを実現するのに時間を要したという。

 それに『澪』は、まず清酒を仕込むことから開発が始まっており、既存の清酒に炭酸ガスを注入したわけではない。米の甘さが感じられるものを目標に、そのための仕込みを行なった。仕込んだ清酒も一種類だけでなく複数種類に及び、まずは若者に支持される、甘味が感じられ酸味もほどよくある清酒をつくった。甘みと酸味が適度に感じられるバランスのいい清酒をつくった上で、酒質に合うように炭酸ガスを注入。ガス圧も様々なパターンで試し、検証している。

『澪』は清酒に炭酸ガスを注入して製造しているが、瓶内発酵でできた炭酸ガスを封じ込めるという方法もある。しかし、瓶内発酵だと、品質面でバラツキが出やすく、冷蔵でないと運送・保管ができない上に賞味期限が短い。安定した品質のものを全国に届けるため、清酒に炭酸ガスを注入するという方法を採用した。

 また、奈良さん曰く「ガス圧は相当なもの」。したがって、強いガス圧に耐えられる容器の開発も不可欠だった。容器メーカーと共同で開発にあたり、強いガス圧に長期間耐えられるよう、ガラスの厚さなどを検討した。

 これに加え、若い人たちに手に取ってもらうには、瓶のデザインを良くすることも不可欠。「とくに20代女性が、テーブルに置いて飲んでいてもあまり恥ずかしいと思わないデザインを意識しました。当初から、今までの清酒にあったオジサンっぽいものではなく、食卓に置くとオシャレな瓶にすることを目標にしていました」と奈良さんは話す。

■2年以上、ルートを限定して販売した理由

 開発に時間を要した『澪』だが、発売当初は販売ルートをオンラインショップ、デパート、料飲店に限定した。国内全ルートで発売するようになったのは2013年9月17日から。実に2年以上、ルートを限定して販売していたわけだが、そもそもなぜ、ルートを限定したのであろうか? その理由を、奈良さんは次のように話す。

「『澪』は説明が必要な商品だと捉えていました。店頭にただ置いただけでは、商品の特徴・特性は伝わらないだろうということで、まずは商品を説明できるルートに絞り、じっくり育てることにしました」

 ルートを限定する期間は、とくに決めておらず、状況を見て国内全ルートでの販売に移行する計画だった。2012年度と2013年度の販売がかなり好調だったことに加え、流通サイドからの要望も高かったことから、2013年に国内全ルートでの販売となった。

 また、販売面では輸出も堅調。欧米やアジアの和食店で採用されているほか、2015年のミラノ国際博覧会(ミラノ万博)では日本館に協賛したのに加え、万博開催時に開かれた「京都ウィーク」や「ジャパンデー」のレセプションで『澪』が使われたほどだ。

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